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【地名のハナシ】京終(奈良)…都の果てか、出発の地か

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【地名のハナシ】
京終(奈良)…都の果てか、出発の地か

かつて物流拠点だった京終(きょうばて)駅。いまは木造駅舎の無人駅となっている。

 「京」の「終」わりと書いて「きょう・ばて」。京都府の府境ではなく、奈良市の南部にある。京は京でも、奈良時代の都・平城京の「果て」、平城京中心部から南東約4キロの端にあったことから名付けられ、この「果て」に「終」の漢字が当てられ地名となった。

 ただし、昭和初めには果てではなく「出発の地」として栄えた。京終はかつて、流行歌謡曲の発信地だった。昭和11年ごろ、帝国蓄音器(現テイチクエンタテインメント)の創業者、南口重太郎が本社と録音スタジオを、現在のJR京終駅近くに設置。人気作曲家だった古賀政男に依頼し、藤山一郎の「東京ラプソディ」など多くの名曲がレコードとなり京終から全国に発送されたという。

 同駅はほかにも高野豆腐や木炭、野菜など物流の拠点だったが、現在は無人駅となり、ひなびた風情を醸し出している。

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