東京五輪がゴールではない! 24歳瀬戸大也の心を動かす21年福岡世界水泳 池江は「NEW RIKAKO」を宣言

プールサイド
東京都内で記者会見する競泳の(左から)鈴木聡美、池江璃花子、瀬戸大也、坂井聖人=4日午後

 自国開催の2020年東京五輪を集大成と位置づける選手は多いが、水泳界は“例外”かもしれない。翌21年の世界選手権が福岡市で開催されるからだ。4日には大会概要が発表されたが、発表会見の席上、24歳の人気スイマー瀬戸大也(ANA)が「(21年に)出たくなってきた」と発言し、会場を盛り上げた。

 大会は21年7月16日から17日間、マリンメッセ福岡を主会場に行われる。日本での開催は01年福岡大会以来2度目となる。

 瀬戸は、15年世界選手権男子400メートル個人メドレーで2連覇を達成。16年リオデジャネイロ五輪では、ライバル萩野公介(ブリヂストン)とチェース・ケイリシュ(米国)に敗れて銅メダルとなり、「東京五輪でリベンジする」ことを現役の終着点として描いた。

 4日の会見でも冒頭は「(福岡世界水泳に)少しでも携わって、次の世代に水泳の魅力を伝えられれば」と引退後の姿を強調。ただ、会見で流された福岡市のPR映像などを見て、「出たくなってきた自分もいる」と心変わり。

 さらには報道陣の問いかけで3年後(27歳)の自分をイメージし、「娘は3歳。2人目というのもあるかもしれない。2人目が生まれたらやろうかな」と笑い、最後は「出るなら金メダル!」と、いつもの瀬戸節で締めくくった。

 五輪の翌年に、五輪に次ぐ位置づけの世界選手権を自国で開催できることは、水泳界にとってはこれ以上ない朗報だ。

 01年の大会では、男子200メートル平泳ぎで北島康介が国際大会で初メダルとなる銅メダルを獲得した。その様子をテレビで見ていた瀬戸が「自分もその場に立ちたい」と刺激を受けたように、日本選手が活躍すれば、次世代を担う子供たちの意欲をかき立てることになるからだ。

 もちろん、注目度が高い自国開催は選手のモチベーションも高めてくれる。今や日本競泳界のエースとなった18歳の池江璃花子(ルネサンス)は会見で、福岡世界水泳をテーマにしたボードに「NEW IKEE RIKAKO」と書き込み、「東京が終わった次の年で、気持ち的にどういう変化があるか分からないけど、気持ちを切り替えて新たなチャレンジをしたい」と宣言。24年パリ五輪へ向けての第一歩となるのだろう。

 12年ロンドン五輪女子100、200メートル平泳ぎメダリストの鈴木聡美(ミキハウス)は福岡出身。16年リオ五輪では決勝進出を逃し、20年東京でのヒロイン復活を目指してトレーニングを積んでいるが、30歳で迎える福岡世界水泳を「集大成」と位置づける。「イメージするだけで緊張する」とはにかんだ。

 ファンにとって、応援している選手、目標としている選手の泳ぎは、1年でも長く、1レースでも多く見たいもの。3年後の夏も楽しみが待っている。(運動部 西沢綾里)