二刀流「もう不安はない」 2年目を占う9月に復活へ

翔タイム!大谷
ベンチで笑顔をみせるエンゼルスの大谷。二刀流復活がみえてきた=アナハイム(AP)

 現代のベーブ・ルース、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平(24)の「投打二刀流」が9月上旬にも復活することが濃厚になった。6月に右肘の内側側副靭帯(じんたい)損傷が発覚した後、3度にわたる実戦形式での投球で不安がなくなったからだが、完璧な二刀流を信条とする大谷にとって、メジャー1年目はある意味、不本意だったに違いない。3カ月に及んだ“一刀流”の悔しさを、果たしてどう来季へ生かすだろうか。

 8月27日のホワイトソックス戦前、マイナーの打者相手に3イニング分50球を投げ込んだ。エンゼルスの発表によれば、33球がストライクだったという。

 投げ終わった大谷は「もういける。不安はない。決めるのは監督やコーチだけど、個人的にはもうこれ以上、実戦形式の登板は必要ないと思う」と二刀流復活に自信を見せた。そして、その時期を「ここでいって(投げて)ほしいというところに合わせて準備したい」と、ソーシア監督以下、首脳陣に任せることにした。

 ソーシア監督は「球速も上がっているし、全てが前に進んでいる。次のステップは彼がどこで投げられるか、だ」(地元紙オレンジ・カウンティ・レジスター)と、復活へのカウントダウンに入ったことを明らかにした。

 手探りの中、船出した二刀流は賛美や批判に同時にさらされながらも自説を曲げずにきた。これからの大谷にとって、9月が重要な時となることは間違いない。来季へつながるからだ。

 エンゼルスの今季成績は大谷の二刀流が見られなくなって以降、下降一直線。ア・リーグ西地区の首位争いを演じていたが、今や3位に大きく離された4位に沈み、ポストシーズン進出は絶望的。9月は来季への立て直し、戦力分析がソーシア監督以下、首脳陣の目標になる。

 一方で、ペナントレースへのプレッシャーがなくなったことで、大谷に自ら貫く二刀流に集中できる環境が整った。

 ソーシア監督も「翔平もここに至るまで過ごしてきたことが大事になる。オフへの準備になるし、来季へのステップになるだろう」(MLBの公式ホームページ)と語り、2年目へのカギを握る時期であることを強調している。

 米メディアは、投でのブランクがあったとはいえ、打では時に4番を打ち、効果的な一発を放ってきた大谷は、新人王の最有力とはやし立て始めた。だが、MLBネットワークは「より効果的に二刀流を演じるには先発から救援に転向した方がいい」と主張し、取り巻く環境はやかましくなるばかり。

 いろいろな騒音を乗り越えて投打とも充実の9月を送れるか。来季以降の二刀流がかかっている。(運動部 佐竹修仁)