(554)両陛下、出会いのコートご訪問 皇太子ご一家、ご散策に愛犬も

皇室ウイークリー
那須御用邸に静養に訪れ、愛犬の由莉を連れて嚶鳴亭周辺を散策される皇太子ご一家=25日、栃木県那須町

 天皇、皇后両陛下は25日、静養先の長野県軽井沢町のテニスコートを訪れ、旧知のテニス仲間らと交流された。両陛下は昭和32年8月にこのコートで開かれたテニス大会で出会い、結婚後もご家族でプレーを重ねられてきた。来年4月の天皇陛下の譲位を控え、天皇、皇后としては最後とみられる訪問で、思い出のひとときを過ごされた。

 出迎えの人たちと笑顔であいさつを交わした両陛下はベンチに座り、旧知のプレーヤーらがラリーを繰り広げる様子を見守られた。

 案内した親睦団体「軽井沢会」の諸戸晴郎さんによると、同世代である80代のグループが軽快にプレーしているのに目を留めた陛下は「皆さん、お元気でやっていらっしゃいますね」と感嘆の声をあげ、鋭いボールが飛ぶと、「いいショットですね」と話して拍手を送られた。

 今年のテニス大会のトーナメント表に知人の名前を見つけ、「この方も出られたの」と懐かしそうに振り返られる場面も。両陛下は「来られて良かった」と語り合い、帰り際にはコートの前で足を止め、金網越しにプレーヤーらと言葉を交わされていた。

 両陛下は27日に群馬県草津町に移り、「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル」のコンサートをご鑑賞。親交のあるバイオリン奏者、ウェルナー・ヒンクさんらが演奏するシューベルトのピアノ五重奏曲「ます」に耳を傾けられた。

 これに先立ち、皇后さまは会場近くで約1時間、ピアノの練習に励まれた。同フェスティヴァルの一環で世界的な演奏家によるワークショップに参加するのが恒例となっており、今年はチェコのホルン奏者、カテジナ・ヤヴールコヴァーさんとサン=サーンスの「白鳥」を演奏された。

 ホルンと初めて合奏した皇后さまは練習後、「きれいなホルンね」と感想を述べられた。その後、イタリアのソプラノ歌手の歌に合わせ、練習を続けられていた。ワークショップには、28日と29日にも参加された。

 陛下は27日、皇后さまがワークショップに参加されている間、群馬県立自然史博物館の学芸員らとともに、宿舎近くの根広林道周辺の散策を楽しまれたという。

 皇太子ご一家は25日、静養のため那須御用邸(栃木県那須町)の付属邸に入られた。JR那須塩原駅(那須塩原市)に到着したご一家は、集まった住民らと約20分間にわたってご交流。長女で高校2年の敬宮愛子さまは、小学生の女の子らに「何年生ですか」などと声をかけられた。

 ご一家はその後、御用邸内の休憩所「嚶鳴(おうめい)亭」周辺を愛犬の由莉(ゆり)を連れてご散策。皇太子ご夫妻はオミナエシやワレモコウなどの名前を挙げながら、愛子さまとともにかれんに咲く草花を楽しまれた。付属邸には10日ほど滞在されるが、皇太子さまは公務のため一足先に帰京される予定。

 秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまは25日、東京都千代田区のホールで行われた「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に臨まれた。眞子さまのご臨席は3年連続。以前は手話の普及に力を入れる秋篠宮妃紀子さまが出席されていたが、近年は眞子さまや次女の佳子さまが臨席されることが多い。

 開会式では約5分半にわたり、手話を使って「手話に対する理解が一層深まり、親しみを持つ人が増え、より手話が使いやすい環境がつくられていくことを願っています」とあいさつをされた。コンテストでは、各地の高校生10人が手話を披露。眞子さまはスピーチが終わるたびに拍手を送られていた。

     ◇

 【皇室ウイークリー】は毎週金曜日、「産経ニュース」に掲載している企画です。ニュース紙面ではあまり触れられない各宮家のご活動や、病気療養中の雅子さまのご様子を含め、宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。紙面で掲載できなかった写真もご紹介しています。さらに「皇室ウイークリー」だけのために撮影した写真も、アップしています。

 また皇室のご動静は、産経新聞社が取材協力している扶桑社の季刊誌『皇室 Our Imperial Family』でも、詳しくご紹介しています。