「透明なゆりかご」清原果耶

TVクリップ
NHKドラマ「透明なゆりかご」主演の清原果那(三尾郁恵撮影)

作品の伝えたいことを伝えることが大切

 町の小さな産婦人科医院「由比産婦人科」を舞台に、高校の准看護学科からやってきたアルバイトの看護助手の目線を通して描く物語。主役であるその高校生看護助手、青田アオイを演じる。放送は中盤を過ぎたところだが、撮影は8月中旬に無事クランクアップした。

 「この役が決まったときは実感がわかず驚くことしかできませんでしたが、撮影が進むにつれて作品の世界観や役柄に寄り添えていけた」と胸を張る。撮影期間は4カ月。全10回のドラマとしては長期間の撮影となったが、「時間をかけたことと、作品の魅力や、それを伝えようとみんなで力を合わせたチームワーク、熱意が合わさって、クランクアップでは感極まってしまいました」と照れながら振り返る。

 今回が連ドラ初主演。当初は相応のプレッシャーもあった。「でもキャストやスタッフのみなさんが温かかった。早い段階で主演のプレッシャーはなくなりました」

 自身は16歳で、演じるアオイは17歳。最初に沖田×華(ばっか)の原作漫画を読んだときと、演じきった後の現在でアオイに対する印象に全く変わりがないという。「まっすぐで純粋。何事にも、人に対しても素直に向き合う優しい性格の持ち主」という思いは、4カ月の撮影中、ブレることなく、映像に昇華されてきた。

 今年の夏休みはまさに撮影漬けとなったわけだが、「学生が夏休みに働いてちゃダメだよ」と冗談交じりに語っていたスタッフらが、撮影の最終盤に、バーベキューを企画してくれた。「ドラマの現場で、こういう計画を立ててくれる人がいるんだと、驚きもあったけれど、本当にうれしかった」とこの夏、強く印象に残る出来事となった。「作品を撮り切るという形で、きちんと感謝を伝えたかった」という思いは、クランクアップで無事に届いたようだ。最終回まで、「今回の作品を見てくださる方と距離が近くなる目線でドラマを届けたい」と話す。

 「変に目標を持たず、いただいたお仕事を一つ一つ丁寧にやっていきたい」と抱負を語る。今年になって趣味で始めたギターを楽しんでいる。「いつか披露できることがあったらいいですね」と話す笑顔は、連ドラ主演という大役を果たした後の、等身大の16歳に戻っていた。(文化部 兼松康)

 きよはら・かや 平成14年生まれ、大阪府出身。26年に開催された所属事務所のオーディションでグランプリを獲得して芸能界入り。27年から雑誌やCMのモデルを務め、同年9月のNHK連続テレビ小説「あさが来た」で女優デビュー。映画「3月のライオン」や「ちはやふる -結び-」などにも出演した。来年1月には出演映画の「愛唄」「デイアンドナイト」が相次いで公開予定。