【正論9月号】福田康夫さん、元首相の肩書を返上しなさい 「南京大虐殺記念館」訪問の罪を問う 教育研究者 藤岡信勝 - 産経ニュース

【正論9月号】福田康夫さん、元首相の肩書を返上しなさい 「南京大虐殺記念館」訪問の罪を問う 教育研究者 藤岡信勝

2017年12月14日、10年ぶりの大幅なリニューアルを終え一般公開が始まった中国江蘇省の「南京大虐殺記念館」
福田康夫元首相
国家追悼式典に出席した習近平国家主席(右)と兪正声・人民政治協商会議主席=2017年12月13日、江蘇省南京市(共同)
2017年12月13日、中国・南京市の「南京大虐殺記念館」で行われた犠牲者を追悼する国家式典(共同)
 ※この記事は、月刊「正論9月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。
「日本人は記念館を訪問すべし」
 福田康夫元首相は6月24日、中国江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」を訪問し、南京事件について発言した。北京発共同電は次のように報じた。
《中国メディアによると、福田氏は犠牲者に献花し黙祷。記者団に対し「最も大切なのは平和だ。戦争は残酷で罪のない民衆を巻き込み、痛ましい被害をもたらす。再び戦争を起こすことは許されない」と述べた。
 同時に「日本人は記念館を訪問し歴史を理解すべきだ」と指摘。史実を広く後世に伝えることが現代人の責任との認識を示したという》
 福田氏は張建軍館長の案内で資料展を見学した後、「南京大虐殺の犠牲者を深く哀悼する」と書かれた花輪を供え、黙祷を捧げ、「和平東亜」と揮毫した。館長から中日および第三国の人々の証言と一次資料を集めた『人類の記憶-南京大虐殺の実証』(日本語版)と平和の徽章の贈与を受けた。
 当然ながら、中国側は福田発言を大歓迎した。張館長は福田氏の訪問の意義を高く評価し、「歴史問題の解決には中日双方の努力が必要だ。より多くの日本の政治家に記念館を訪れ、この歴史に触れてほしい」と語った。
 中国外務省の陸慷報道官は、「日本の有識者が歴史を正視し、平和を呼びかけた」として「称賛」の意を表明した。
 以上が起こったことの概略である。日本の元首相の記念館訪問と発言には、重大な問題がある。
記念館訪問の3つの動機
 議論を先に進める前に、私が福田氏の政策で評価していることを一つだけ書いておきたい。それは、福田氏が、公文書館の整備・充実について、一貫して強い関心と見識をもっておられることである。
 歴史研究の基礎資料としてのアーカイブズの充実は重要な国家的課題だが、日本の現状は、史料の書庫の総延長で、韓国と比べても10分の1という驚くべき貧弱さである。歴代の首相のなかで、この問題への理解において、福田康夫氏の右に出る者はいない。
 本題に戻る。7月4日付の産経新聞は、今回の件に関して、福田氏本人のインタビュー記事を掲載した。その中で、福田氏は、「南京大虐殺記念館を訪問したのは、私の希望でした」と明言し、訪問の動機を語っている。その内容を整理すると、3つの理由になる。
 その第一は、福田氏は南京と特別の縁があり、「望郷」の思いがあったというものだ。大蔵官僚であった父・福田赳夫元首相は、1941~43年、汪兆銘政権の財政顧問として南京に赴任した。1936年生まれの康夫氏は、そのうちの3か月間を南京で生活した。年齢は5歳前後である。
 第二に、2014年に習近平国家主席が記念館を訪問した後、内容が随分入れ替えられたと聞いたことだ。
 第三に、日本テレビが放映した南京事件のドキュメンタリー番組をたまたま見て、「やはり旧日本軍が中国人を殺したことは事実なんだなあ」と思ったことだ。
 このうち、第二、第三については、後ほど改めてとりあげる。
「南京事件」はどうしてつくられたか
 南京事件とは、戦時プロパガンダとして捏造された、百パーセントの虚構である。南京戦はあり、日中双方に多くの戦死者が出たが、南京虐殺はなく、従って南京事件なるものもなかった。では、事件はどのように「製造」されたのか、その出発点の事情を述べておく。
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 ■藤岡信勝氏 昭和18(1943)年、北海道生まれ。北海道大学大学院単位取得。東京大学教育学部教授などを歴任。平成9年、新しい歴史教科書をつくる会結成に参画し、長期にわたって教科書改善運動の第一線で活躍。『教科書採択の真相』(PHP新書)『国難の日本史』(ビジネス社)『通州事件 目撃者の証言』(自由社)など著書多数。
■9月号の主なメニュー■
 ★ジャーナリスト 櫻井よしこ 緊急寄稿 生き残れ、日本 トランプに進むべき道を示せ
 ★戦争の覚悟なければ北朝鮮は核を放棄しない   産経新聞“名物”記者せいぞろい座談会! ワシントン駐在客員特派員 古森義久×ソウル駐在客員論説委員 黒田勝弘×外信部次長 矢板明夫
 ★北朝鮮への宥和論が拉致解決を遠ざける 参議院議員 山谷えり子×拉致被害者家族会事務局長 横田拓也
 ★日朝議連、田中均元外務審議官… 北朝鮮の謀略が始まっているのか 麗澤大学客員教授 西岡力
 ★独占スクープ! 金正男暗殺の実行犯容疑者、日本でミサイル関連規制品の調達疑惑 元国連北朝鮮制裁委員会専門家パネル委員 古川勝久
 【新連載3連発】
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 ★矢板明夫 私が中国を批判する理由 (産経新聞外信部次長)
 ★有本香 食いものにされる日本 (ジャーナリスト)
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 ★私が選ぶ! 戦後リベラル砦の「三悪人」  評論家 西尾幹二/中部大学特任教授 武田邦彦/元財務官僚 山口真由/元朝日新聞編集委員 川村二郎/政治評論家 屋山太郎/防衛大学名誉教授 佐瀬昌盛/筑波大学教授 古田博司/評論家 小浜逸郎/評論家 八幡和郎/麗澤大学教授 八木秀次
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