北海道・鹿追町の「水鉄砲大会」が存続の危機 なぜ? - 産経ニュース

北海道・鹿追町の「水鉄砲大会」が存続の危機 なぜ?

大人も真剣に水鉄砲で勝敗を競う「十勝しかおい水鉄砲選手権大会」。来年の開催が危ぶまれている=8月4日、北海道・鹿追町(杉浦美香撮影)
大人も真剣に水鉄砲で勝敗を競う「十勝しかおい水鉄砲選手権大会」。来年の開催が危ぶまれている=4日、北海道・鹿追町(杉浦美香撮影)
大人も真剣に水鉄砲で勝敗を競う「十勝しかおい水鉄砲選手権大会」。来年の開催が危ぶまれている=8月4日、北海道・鹿追町(杉浦美香撮影)
大人も真剣に水鉄砲で勝敗を競う「十勝しかおい水鉄砲選手権大会」で優勝した「ちーむいっく」。今年で最後かもしれないため、「ラストダンス」のTシャツで試合に臨んだ=8月4日、北海道・鹿追町(杉浦美香撮影)
大人も真剣に水鉄砲で勝敗を競う「十勝しかおい水鉄砲選手権大会」で優勝した「ちーむいっく」。今年で最後かもしれないため、「ラストダンス」のTシャツで試合に臨んだ=8月4日、北海道・鹿追町(杉浦美香撮影)
 水鉄砲で真剣に勝敗を競うユニークなイベント「十勝しかおい水鉄砲選手権大会」が8月4日、北海道・鹿追町の町営総合グラウンドで開催され、多くのチームが水鉄砲を真剣に撃ち合い、楽しんだ。今年で9回目。全国的にもユニークな大会として知名度も上がってきたが、ある理由から来年の開催が危ぶまれているという。参加者らからは「続けてほしい」との声が出ているが…。
前例なく、手作りで運営
 大雪山のふもとに位置する農業・酪農の町、鹿追町。この、のどかな街で水鉄砲選手権大会が始まったのは平成22年だった。町商工会青年部が「どこにもない、個性的なイベントで町を盛り上げよう」と企画した。
 他に例がない大会のため、ルールづくりも回を重ねるごとに改良、開催しながら手作りで行ってきた。
 開催日程は一昨年までは2日間だったが、昨年からは1日開催となり、1チーム5人で、大人も子供も参加可。対戦形式で、選手は水がかかると色が変わるゼッケンをつける。
 水鉄砲を撃ち合い、制限時間内に敵チームを1人でも多くアウトにしたチームが勝ちとなる。
 アウトになるのはゼッケンの的が濡れたときや、サイドラインを出るなどいくつかのケースがある。選手全員の動きを見なければならないため、1試合5、6人の審判を要する。
 ただ、このイベントは審判や補助などに人手がかかる上、大会前後は青年部メンバー自身が店を休業しなければならないなど負担が大きく、2年前、青年部長が兼務していた大会実行委員長から手を引くことを決めた。
町長「せめて10回まで」
 このときは既に町が80万円の予算を計上していたこともあり、急遽(きゅうきょ)、立ち上げメンバーの商工会副会長、上嶋隆夫さん(45)が「2年間は行う」と大会実行委員長を引き受けた経緯がある。だが、それも今回まで。上嶋さんは「11月には町に計画書を出し、来年の大会予算をお願いする必要があるため、9、10月には来年の開催をどうするか、関係者の意見を聞いて決めなければならない」と話す。
 青年部長の川端泰志さん(40)は「青年部も世代交代し、大会の実行委員長を出し、主体的に動くことは難しい。若手経営者を育てるために新しいイベントを立ち上げるなど、水鉄砲の大会以外にも注力したい」と話している。
 吉田弘志町長は「道内から多くの参加者が集うイベントだ。ここまで回を重ねてきた大会なので、10回までは続けてほしい」としている。
 今回が最後かもという話は参加者にも伝わり、初回から参加している「チームイック」は背中に「有終の美を飾りたい」とラストダンスと描いたチームTシャツで登場、見事優勝した。同チームの星輝彦さん(32)は「最後になるかもしれない大会で優勝できてよかった」。
 別チームで札幌市から参加した会社員、宇山真由美さん(50)は「大人が童心にかえって遊べる大会。できるなら続けてほしい」と期待を込めて話していたが、果たして大会の運命はどうなる!?。(札幌支局長 杉浦美香)