駅に着いてがっかり 新幹線とはちがう韓国高速鉄道「グリーン車」事情 - 産経ニュース

駅に着いてがっかり 新幹線とはちがう韓国高速鉄道「グリーン車」事情

 【酒呑み鉄子の世界鉄道旅 KTXに乗る韓国旅(2)】 ソウルで新しい味覚を体験した翌朝、中心部に位置する龍山(ヨンサン)駅へやって来た。ソウル駅が東京駅に似ているとしたら、龍山駅は品川駅のようなイメージ。(写真・文/トラベルジャーナリスト 江藤詩文)
目指すは“韓国の台所”
 龍山駅からKTX(韓国高速鉄道)で目指すのは務安全羅南道(チョルラナムド)。韓国南西部の行政区画のひとつであり、“韓国の台所”と呼ばれ、食の宝庫として知られている。道庁所在地は務安(ムアン)だ。
地下鉄1号線と接続していて、スーツケースを持った個人旅行者でも使いやすい龍山駅。大型ショッピングモールともつながっている
 日本ではまだ知名度が高いとはいえないが、務安にはれっきとした国際空港があり、関空から直行便が飛んでいる。運航は“東方神起のエアライン”としておなじみのLCCチェジュ航空だ。ソウルからは国内線も飛んでいるが、今回は本数も多く使い勝手がいいKTXを利用したというわけ。
乗車したのは9時23分龍山駅発光州松汀(クァンジュソンジョン)駅行きのKTX541号。この日本語の案内表示があれば絶対に間違えない
 直行便が就航したこともあり、全羅南道は日本との交流に積極的に取り組んでいる。そのプロジェクトの一環として、先ごろ日韓友好の広報大使を任命。“食の都”ということで、日本人の薬膳料理研究家・新開ミヤ子氏が、初代の「全羅南道名誉広報大使」に選ばれた。
韓国では高額なシートから売れるの?
 「ソールドアウトです」
 「えっ」
 ことばに詰まった私を見て、英語が通じないと思ったのだろう。窓口の女性は親切にも日本語でこうダメ押し。
 「ゴメンネー、ウリキレデス」
 「……」
 全羅南道へはちょっと豪華に、ファーストクラスで行こうと決めていたが、龍山駅の窓口でいきなり出鼻をくじかれた。KTXの座席はファーストクラスと一般席がある。KTXのファーストクラスは座席数が少ないため、売り切れるのが早いそうだ。がっかり。
とっても乗りたかったKTXのファーストクラス。通路を挟んで1席と2席の横一列に3席が配置されている。特にソロシートは人気が高いそうだ
 「せめて写真を撮ってもいい?」ダメ元で問うとあっさりOK。駅や鉄道の撮影のしやすさは国によってほんとうに千差万別。とても厳しい国もあるが、どうやら韓国はかなり融通がきくみたい。そんなわけで完売のファーストクラスを写真でどうぞ。
シートピッチがたっぷり取られたファーストクラスのソロシート。頭上には読書灯、サイドには電源もある
ファーストクラスの乗客は、自動販売機の水を無料で利用できる
ファーストクラスの乗客が自由に閲覧できる新聞・雑誌コーナー
 『KTXに乗る韓国旅(3)』は8月26日掲載です。
酒呑み鉄子/江藤詩文(えとう・しふみ)うまい酒と肴と料理を求めて世界を呑み歩くフード&トラベルジャーナリスト。車窓を眺めながらの飲み食いをこよなく愛し、寂しさを癒やす酒だけがひとり旅のお供。著書に電子書籍「ほろ酔い鉄子の世界鉄道~乗っ旅、食べ旅」全3巻。