ゲームでもプロ野球が開幕 「e-Sports」で新たなファン掘り起こしへ

スポーツ異聞
ドイツで行われたeスポーツの大会。大勢の観客が集まった。eスポーツの注目度は近年、高まりつつある=7月8日、ケルン(ロイター)

 ゲームの世界でもプロ野球が開幕する。日本野球機構(NPB)とゲームソフト会社「コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)」は共同で、プロ野球のeスポーツリーグ「eBASEBALLパワプロ・プロリーグ」の開催を決定した。プロ野球12球団に各3人の“選手”が所属。家庭用ゲーム「実況パワフルプロ野球(パワプロ)」内でペナントレースを戦い、日本一球団を決定する。

 対戦型ゲームをスポーツにたとえた競技「e-Sports(eスポーツ)」の注目度は近年、急速に高まりつつある。今夏にジャカルタで開催されるアジア大会でもデモンストレーション競技として実施予定で、次の2022年の杭州大会(中国)では、正式競技種目として採用される見通しとなっている。こうした流れの中、NPBでも新たな野球ファン層の拡大に向けてeスポーツに着目し、今回の決定に至った。

 「eBASEBALLパワプロ・プロリーグ」は、「オンライン予選」を7月30日~8月5日に実施。予選を突破した選手(プレーヤー)が「オフライン選考会」で実際に顔を合わせて対戦する。選考会で絞り込まれた36人が、9月29日に実施される現実のプロ野球と同様の「ドラフト会議」に臨む。各球団は、選手を3人ずつ指名する。

 ペナントレースは11月10日に開幕。計15試合を戦い、各リーグの上位3チームがプロ野球のクライマックスシリーズに当たるリーグ代表決定戦に進む。決定戦を勝ち抜いた両リーグ各1チームが、1月12日に開催される日本シリーズで日本一をかけて争う。選手には活躍に応じて、総額1200万円の報酬が支払われる予定。

 7月19日に東京都内で行われた「eBASEBALLパワプロ・プロリーグ」設立発表の記者会見で、プロ野球の斉藤惇コミッショナーは、eスポーツの競技人口(プレーヤー数)が1億人以上、インターネットなどを通じてのイベント総視聴者は全世界で3億8千万人以上いるとのデータを紹介。2020年には総視聴者が6億人まで拡大するとの予測があるとし、「野球とスポーツの新しい楽しみ方や関わり方を提供し、既存の野球ファンに加え、さらなる野球ファン層の拡大につながることを期待している」と力を込めた。(運動部 神田さやか)