【TVクリップ】木曜ドラマ「ハゲタカ」綾野剛 - 産経ニュース

【TVクリップ】木曜ドラマ「ハゲタカ」綾野剛

「ハゲタカ」で主人公の鷲津政彦を演じる俳優の綾野剛(萩原悠久人撮影)
「ハゲタカ」で主人公の鷲津政彦を演じる俳優の綾野剛(萩原悠久人撮影)
平成が終わる直前のダークヒーロー
 「平成が終わる直前だからこそ、やれるものがある」と意気込む。
 原作は平成16年に発表された同名経済小説。バブル崩壊後の日本で、外資系投資ファンドを率いる企業買収者、鷲津政彦の生き方を描く。放漫経営や乱脈融資が問題となっていた当時、腐りきった組織のトップをたたきのめす“ダークヒーロー”ともいえる鷲津のありようは、ぬるま湯につかった日本経済への警鐘だった。「これからの未来に対して、このままではダメだよね、という問いかけだった。現状を壊して新しいものを生み出すために、ハゲタカが現れた」と話す。
 鷲津を演じるにあたり、19年にNHKで放送された大森南朋(おおもり・なお)主演のドラマも見ている。「演技といい、重厚なストーリー展開といい、傑作なんですよ」。オファーを受けてから、NHKドラマを撮影した監督と話す機会があり、その際に「エンターテインメントに振るには早すぎた(できなかった)」と言われたという。当時は日本経済への脅威として「ハゲタカ」の存在は生々しく、エンターテインメントとして受け入れられる素地がなかった。それから10年以上を経て「われわれの『ハゲタカ』はより広い世界観で、爽快で、エンターテインメントに寄っている」と胸を張る。
 やり手の企業買収者になりきるため、「個人的にはすごく勉強した」と話す。金融や投資について取材し、実際の買収や合併における記者会見などのニュース動画も参考にした。
 「撮影では『この国を変えたい』『全ては情報収集と迅速な行動』『現状維持は後退である』という意識を常に持って、鷲津を生きている」
 休日は台本を読んで過ごし、作品の参考になりそうな動画を探すのが趣味になっているという。
 「本番中は鷲津で主役、それ以外は僕で裏方。僕は鷲津のことを客観的に考えなきゃ」
 鷲津について「獰猛(どうもう)なトラのように、ミステリアスで面白い生き物」と表現する。
 「『お前と仕事はしたくねーよ』というくらいの気の置けない友人になりたい」といい、「魅力的だから(劇中でも)みんなが鷲津を独占したがる…が、できない」。さまざまな登場人物が鷲津と接するうちに価値観を変え、人生を変えていくところも作品の見どころだ。
 「面白いですよ。この『ハゲタカ』は、すごく面白いです」と力を込めた。(文化部 三宅令)
 ●テレビ朝日 木曜午後9時00分~
 あやの・ごう 昭和57年生まれ。岐阜県出身。平成15年に俳優デビュー。24年にNHK連続テレビ小説「カーネーション」にヒロインの恋の相手役として出演し、話題となる。その後も多くの映画やドラマに出演、28年には映画「日本で一番悪い奴(やつ)ら」で日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。主演映画「パンク侍、斬られて候」が現在公開中。