【スポーツ異聞】ドイツ人サッカー代表監督は日本向き! クリンスマン氏は「買い」だ! - 産経ニュース

【スポーツ異聞】ドイツ人サッカー代表監督は日本向き! クリンスマン氏は「買い」だ!

日本サッカーと縁が深いドイツ出身のクリンスマン氏。一時は次期日本代表監督の有力候補に浮上したが…。
日本サッカーと縁が深いドイツ出身のクリンスマン氏。一時は次期日本代表監督の有力候補に浮上したが…。
 サッカーのワールドカップ(W杯)で日本代表は1次リーグを突破したものの、決勝トーナメント1回戦で敗退。西野朗監督(61)が今月の任期満了をもって退任を表明、田嶋幸三会長も「慰留しない」と明言したことで焦点は「次期監督」に移った。
 すでに日本人、外国人を含め、複数の名前が挙がっているが、有力視されていたのが、前ドイツ代表で前米国代表監督でもあるユルゲン・クリンスマン氏(53)だった。
 ところが、協会の田嶋幸三会長がクリンスマン氏について「99%ない」と明言、選考は暗礁に乗り上げた形だ。
 過去、日本代表監督は、オランダ、ブラジル、フランス、ユーゴスラビア、イタリア出身者が務めたが、ドイツ出身の監督はなかった。が、きちょうめんな国民性、「ゲルマン魂」と「大和魂」の類似性、組織的なプレーなど共通面は多く、サッカーファンなら知らない人はいないほどのビッグネームであることなどを含めて考えると適任といえるだろう。
 何しろ、現在の日本代表にはドイツでプレーし、成功している選手が多い。日本の10番を背負っている香川真司(29)はドルトムントの所属だし、「半端ない」でブレークした大迫勇也(28)は鹿島からケルン、ミュンヘンと渡り歩き、新シーズンからブレーメンに入団することが決まっている。ほかにも、次期FWとして期待される武藤嘉紀(25)はマインツ、宇佐美貴史(26)も長年、ドイツでプレーしている。
 もともと、日本のサッカーはドイツに縁がある。時代をさかのぼれば、1964年東京五輪で日本サッカーを強化するために招聘(しょうへい)したのは、西ドイツ(当時)出身のデッドマール・クラマー氏だった。選手たちを系統立てて指導し、コーチとして東京五輪で8強、メキシコ五輪で銅メダルに導き、釜本邦茂や杉山隆一を世界の名選手に育て上げた。
 日本人のプロ1号として知られる奥寺康彦氏がプロとしてのキャリアを始めたのも西ドイツ。当時、最高峰とされたブンデスリーガのケルン、ベルリン、ブレーメンでプレーした。正確なプレーが「東洋のコンピューター」と称された。奥寺の努力もあるが、日本人のスタイルが、ドイツでは受け入れられたと見るべきだろう。
 Jリーグではドイツ人が何人もプレーし、親しみを持って受け入れられている。浦和レッズではギド・ブッフバルト氏が選手としてプレーしただけでなく、2004年から06年まで3シーズン監督を務め、優勝1回、2位2回と黄金時代を築いている。ドイツ流サッカーは日本には合っていることを物語っている。
 ほかにも、2020年東京五輪監督の森保一氏(49)が兼務する案が浮上しているほか、イングランドプレミアリーグ、アーセナル前監督のアーセン・ベンゲル氏(68)、リオデジャネイロ五輪監督だった手倉森誠氏(50)、FC東京監督の長谷川健太氏(52)、イタリア代表のロベルト・ドナドニ氏(54)らの名前が挙がっている。
 しかし、森保氏は東京五輪との兼務は荷が重すぎる。ベンゲル氏は4年後、72歳になる。病に倒れたイビチャ・オシム氏の二の舞にならないか。
 日本協会では、7月20日に開かれる技術委員会で一本化し、26日の理事会で了承し、決めたい意向でいる。
 急ぐのは、9月に札幌ドームなどで国際親善試合があるから。この試合の指揮は西野氏や森保氏に任せてもいい。拙速にならず、悔いの残らない決断を望みたい。