【TVクリップ】「健康で文化的な最低限度の生活」吉岡里帆 - 産経ニュース

【TVクリップ】「健康で文化的な最低限度の生活」吉岡里帆

ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」で主演する女優の吉岡里帆(萩原悠久人撮影)
ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」で主演する女優の吉岡里帆(萩原悠久人撮影)
頑張ることは無意味じゃない
 国内で約214万人(約164万世帯)が受給している「生活保護」に潜む不正受給や自殺などの問題をリアルに描くヒューマンドラマだ。演じるのは、受給者の支援に奮闘する22歳の新人ケースワーカー、義経(よしつね)えみる。「生活保護の申請に来られる方々にとって、明日の希望になれるような存在でありたいと思っている新人の一生懸命さと不器用さ、けなげな姿を大事に演じていきたい」
 柏木ハルコさんの同名漫画が原作で、タイトルは憲法25条の一節から取られている。「重い題材ですが、希望を持ってもらえる作品にしたい。えみるはとても明るく、そういう部分を担えると信じてます。“生活の最後のとりで”という表現がありますが、実はみんなが知っておくべきことがたくさんあるので、心に負担をかけないようにお届けしたい」
 所属する芸能事務所社長の小笠原明男さんが5月、62歳で亡くなったことに「夢を追いかけるチャンスをくれた人なので、夢をずっと持ち続けたい」と話す。小笠原さんの元、「人のために一生懸命」を人生のテーマに、これまで芝居と真摯(しんし)に向き合ってきた。「たくさんの人に楽しさだったり、希望だったり、共感だったりを届けられる可能性のあるこの仕事をセレクトしたことに喜びを感じている。それを成し遂げられるよう日々努力」を惜しまない。
 芝居に臨むその姿勢は、困っている人の「人生」に寄り添うえみるとも重なる。「どの職場においても初めはみんな新人で、でもそこから人を引っ張っていく存在になったり、人を助ける仕事ができるようになったりしていくわけで、どんな仕事をしている人も、『あーやっぱ、自分ももっと頑張ろう』って思ってもらったりだとか、『頑張ることが無意味じゃない』っていうのを伝えられたりする役。人と人とが向き合う物語の、そこが一番の肝です」
 1月期に続く2度目の民放連続ドラマ主演だ。「1年に2回も民放のドラマで主演をさせてもらえるのは奇跡に近いことだと思う。その重みを感謝の気持ちで受け止め、面白いものを作ることが私にできる表現。伸び伸び演じて、楽しんでもらえるように頑張りたいです」。そう言ってすぐ、言い直した。「とても頑張りたいです」。この真っすぐさ、とても心地よい。(文化部 大塚創造)
 ●フジテレビ、火曜午後9時(7月17日スタート)
 よしおか・りほ 平成5年生まれ。京都府出身。18歳のとき小劇場の舞台で唐十郎の「吸血姫(きゅうけつき)」の主人公を演じ、「あそこまで感情がむき出しになったのは初めてで、心の開花を体験しました」と芝居にのめり込む。27年度後期のNHK連続テレビ小説「あさが来た」の丸めがねをかけたガリ勉役でブレークした。ドラマなどのほか、CMでも引っ張りだこだ。趣味は猫と遊ぶことと新派観劇。