企業の意図は? 選考の場で問われる「私服」マナー

プロが指南 就活の極意
合同就職面接会で企業の採用担当者の説明を聞く参加者=松山市

 就職活動中の学生の装いとして、真っ先に思い浮かぶ服装は「リクルートスーツ」だと思います。しかし、近年は「私服」での面接選考を実施している企業が散見されます。就活の代名詞とも言えるリクルートスーツを着用することなく、あえて「私服」での面接選考が実施されている現状は、数十年前の就活とは大きく異なる点の一つになっています。

 学生の中には、「次回の面接へは私服でお越しください」という企業側からの指示に戸惑いを隠し切れず、どのような服装で選考へ臨めばよいのか、相談に来る学生も少なくありません。私服での面接を実施する企業側の意図は一体何なのか。事例を紹介します。

 例1 Aくん…アパレル業界志望

 最終面接時、「私服」を着用してくるよう指示を受ける。しかし、どのような服装が適切なのか分からなかったため、今まで通りリクルートスーツを着用し、面接へ臨んだ。しかし、ほぼ9割以上の学生が私服できており、面接官からは「Aくんにとっての『私服』はリクルートスーツなのか?」と問い詰められ、回答できなかった。最も無難だと思い、リクルートスーツを着用したものの、マイナス要素になってしまった。

 例2 Bさん…マスコミ業界志望

 人事担当者から「次回の面接へは、あなたらしい服装でお越しください」といわれた。日頃からカジュアルな服装を好んでいるため、デニムジーンズにパーカー、そしてスニーカーという、いつも通りの自分のスタイルで選考会場へ向かった。いざ到着してみると、明らかにリクルートスーツ姿の学生ばかりで、自分のような服装の学生はほとんどおらず、一気に不安な気持ちに陥ってしまった。そのため、面接の場でも服装のことが気になってしまい、全くうまく答えられないまま終わってしまった。

 このように、企業が提示する「私服面接」への意図が分からず困惑している学生は多く存在します。さらに、就活には「この服装が正しい」という模範解答もないため、なおさら判断が難しいのが実情です。しかし、この部分にこそ、実は企業側の意図があることを理解することが重要です。

 正解がなく、判断が難しい中で、企業は学生自身にある程度の選択権を持たせ、どのような行動に出るのかを見極めています。「私服着用」といわれ、その言葉をうのみにし、日常通りの私服を着用するのか、あるいは面接選考という場にふさわしい服装は何なのかを自身で考え、ラフな格好は避け、ジャケットにパンプス、革靴など必要最低限の身だしなみを意識した私服にするのか、全ては学生1人1人の一般常識の有無や勘どころのよしあしにかかってきます。

 面接官は、履歴書の内容や面接での受け答えだけでなく、これらの点も、学生を選考する要素の一つとしています。就活では、学歴やサークル、部活動、アルバイト経験、そしてコミュニケーション能力など、さまざまな要素が学生には求められますが、その一つとして「勘どころの良さ」も挙げられるのではないかと思います。(「内定塾」講師 齋藤弘透)

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