実際に使える「英語力」を身につけよう

プロが指南 就活の極意
英語ができないと就職が難しい時代になった(イメージ)

 近年の就職活動で、語学力、特に「英語力」は内定獲得に必要な要素という認識が一般的です。そのため、本選考前までに英語力アップに取り組む学生が増えています。就活生の多くは、エントリーシート・履歴書の提出前までに英語力アップに取り組みます。それまでに英語力を上げておかないと、アピールの素材としてエントリーシート・履歴書に記載できないからです。

 では、企業は学生の英語力を測るために、何を基準にしているのでしょうか。読者の皆さんは既にご存じかと思いますが、近年、英語力を測る目安となっているのは、「TOEIC」といわれる検定試験です。TOEICは160カ国・年間約700万人以上が受験しており、日本でも年間250万人が受験している世界共通テストです。日本では、企業や官公庁、学校など約3400団体が採用しています。また、多くの企業が海外に人材を派遣する際の基準としたり、昇進・昇格の要件としたりするため、英語力判定の標準となっているテストです。

 そうした背景から、TOEICで高いスコアを保持していることは、就活で非常に有利と考えられています。大手電機メーカーや素材メーカーの人事担当者から聞いた話によると、内定者の多くは就活時点で750程度のスコア(最高点が990)を保持しているといっています。実際に、武田薬品工業では、応募条件にTOEIC730点を基準として設けています。こうした傾向は企業全般にいえることです。しかし、入社後の実体を聞いてみると、TOEICのスコアは高いものの、英語でビジネスメールが書けなかったり、英語圏の外国人との会話ができなかったりするらしく、企業の人事担当者も頭を抱えているそうです。

 では、TOEICのスコアが高いにもかかわらず、このようなことが起きているのはなぜでしょうか。『「捨てる」英語スクール』を運営している青木百香氏は「TOEIC攻略本の中には、英語が全く話せなくても満点を取る方法がある、と断言しているものもある」といいます。要するに、TOEICは、ある程度の攻略方法をマスターすることで高得点が狙えるのです。そのため、TOEICスコアとビジネス現場で求められる英語力との間にギャップが生まれてしまっているのです。

 企業選考の場で「英語を話す」必要がないため、採用の判断材料となるTOEIC対策にエネルギーを注がないといけないのは十分に理解できます。ただTOEICの点数だけでなく、実際に使える英語力を身につけなければ、社会人になってから生きてきません。ですので、学生生活では机上の勉強にかぎらず、会話中心の授業を受講したり、留学生と交流したり、留学したりして、生きる英語力を身に付ける機会をつくってもらいたいと思います。数年前までは履歴書やエントリーシートにTOEICのスコアを記入する欄がなかったわけですが、今では多くの企業が採用時の参考にしています。こうした傾向が続けば、TOEICのスコアだけではなく、英語会話を面接で試す選考が主流になる日が来るかもしれません。(「内定塾」講師 齋藤弘透)

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