【スポーツ異聞】「漫画のような活躍」「これは実話か」 韓国メディアが大谷翔平を絶賛 - 産経ニュース

【スポーツ異聞】「漫画のような活躍」「これは実話か」 韓国メディアが大谷翔平を絶賛

上々の滑り出しを見せる大谷の投打二刀流に、韓国メディアも大絶賛に方向転換(リョウ薮下撮影)
上々の滑り出しを見せる大谷の投打二刀流に、韓国メディアも大絶賛に方向転換(リョウ薮下撮影)
上々の滑り出しを見せる大谷の投打二刀流に、韓国メディアも大絶賛に方向転換(リョウ薮下撮影)
二刀流実現のために、大谷は入念な調整を繰り返している(リョウ薮下撮影)
投打の二刀流だけでなく、大谷は走力でも非凡さを発揮している(共同)
二刀流・大谷の活躍に、ファンもメディアもヒートアップする一方だ(リョウ薮下撮影)
 韓国メディアが、米大リーグでも投打の「二刀流」に挑むエンゼルスの大谷翔平(23)に対するスタンスを一大転換した。米メディアを引用する形で、オープン戦での不振ぶりから公式戦の活躍に懐疑的だった論調が一転、絶賛調に変貌してしまった。
 韓国メディアは大谷を「野球の天才」(中央日報)などと形容して、日本のプロ野球時代から頻繁に取り上げてきた。そのきっかけが、2015年11月に開催された野球の国際大会、プレミア12である。
 大谷は準決勝で韓国を7回1安打無失点、11奪三振と完璧に封じた。韓国メディアはさぞかし地団駄を踏んだことかと思いきや、大谷降板後に逆転勝利したこともあってか、大谷を評価。当時の代表監督だった金寅植監督は「(160キロの豪速球を投げる)大谷翔平をうらやましく思うのではなく、『韓国の大谷』が出てくる土台を作らなければいけない」(中央日報)とお手本にすべきと力説したほどだ。
 熱視線を送られる大谷が米大リーグへ移籍した今季、韓国でも日本と遜色なく報じられている。まして「二刀流」で上々の滑り出しを演じればなおさらだ。3月29日の開幕戦で先発して初安打を放ち、4月1日のメジャー初登板先発で初勝利を挙げた。開幕戦に野手で先発し、10試合以内に投手で先発したのは1919年のベーブ・ルース以来の快挙であり、その後、3試合連続で本塁打を放つ異次元の活躍ぶりに朝鮮日報は「これは実話か」という見出しで「大リーグにセンセーションを起こしている」と報じた。
 2試合連続で本塁打を放った時点で、韓国メディアには「ベーブ・ルースの転生?」(東亜日報)、「『二刀流』大谷ホームラン、ベーブ・ルース以来の快挙」(朝鮮日報)などの見出しが躍り、中央日報は「『野球の天才』大谷、投打兼業という漫画のような活躍に日本列島は沸き立つ」と伝えた。
 2度目の先発でアスレチックスに7回1安打無失点とした4月9日(韓国時間)には、中央日報は「3試合連続の本塁打で『打者大谷』の才能を存分に発揮した大谷は『本業』の当初でも大活躍した」と絶賛。東亜日報は米メディアの報道を引用し、「地球人じゃない」などと報じた。
 朝鮮日報は、米FOXスポーツが4月6日に放映した討論番組で、「大谷がすでに野球殿堂入りか」というテーマで論じたことを報道。今後の野球キャリアがどうなるか分からないものの、大谷がベーブ・ルースも成し遂げられなかった、野球の歴史に残る記録を作ったということだけでも殿堂に名前を挙げる「資格は十分だ」とした。当然のごとく「時期尚早」という反論もあったという。
 ただ、韓国メディアもこうまで大谷が爆発的な活躍を演じるとは考えていなかったようだ。というのも、春季キャンプ中に実施されたオープン戦の低迷ぶりに依拠している。
 中央日報は大リーグ開幕前、大谷がメジャーとマイナーの両リーグでともに2試合ずつの練習試合に登板し、4試合で8回1/3で18安打17失点、防御率16.20だったとし、3月17日のロッキーズとのオープン戦では1回1/3で7失点を許したと指摘。さらに深刻なのが打撃で、オープン戦を32打数4安打で打率はわずかに.125に留まったと伝えた。
 そのうえで、米スポーツウエブサイト、スポーティングニュースが「エンゼルスは高校生打者がメジャーリーグにジャンプすることを望んでいるようだ」と酷評したとし、「二刀流が適応するためには2倍の時間が必要だ」と報じたことを引用した。
 春季キャンプのいくつかの試合で選手の能力を完全に評価できないが、オープン戦がシーズンの活躍を測る重要な物差しであることは事実だと中央日報は論評した。そして、「二刀流」ではなく「二流」の屈辱を反転させるために、大谷は直接証明しなければならないと指摘。大谷の不振が日本のプロ野球のレベル問題に拡大して解釈する主張まで出ていると懸念した。
 まさに、中央日報が指摘したように、大谷は自ら開幕間近の戦いで存在意義を示した。