希望の党名未記載議員は36% HPが表す思い入れの違い 立憲民主は96%!

野党ウオッチ
党名の記載がない希望の党の大島敦代表代行のホームページ

 結党から半年を迎えた希望の党の所属議員の6割以上がいまだに個人のホームページ(HP)に党名を掲げていない。ある議員の事務所は「党設立から時間がなく、更新作業に手が回らなかった」などと釈明するが、同時期に結党した立憲民主党は所属議員のほぼ全員が党名を掲載しているので理由にならない。新人の多い立憲民主党に比べ、党名を掲げずとも選挙を戦える自負の表れなのか。それとも支持率0~2%の党への愛着がないからなのか-。

 希望の党で自身のHPを持つ議員は53人、立憲民主党は54人いる。そのトップページを確認したところ、希望の党は36%にあたる19人が明確には党名を表記していなかった。大島敦代表代行(61)ら党幹部も掲載していない。

 立憲民主党のHPで党名がなかったのは昨年12月に入党した山尾志桜里衆院議員(43)らわずか2人で、4%にすぎない。山尾氏の2日後に立憲民主党に入党届を出した蓮舫参院国対委員長(50)も書き換えを済ませている。

 掲載の仕方も違いが顕著だ。立憲民主党の議員の多くはHPの目立つ場所に誇らしげに党名を掲げるが、希望の党側は党名表記も小さく目立たない傾向がある。玉木雄一郎代表(48)や、民進党代表として希望の党への丸ごと参加を決断した前原誠司元外相(55)さえ、希望の党名表記はクリックすると党のHPが表示される「バナー」のみだ。

 なぜインターネット上の名刺ともいえるHPに党名を記載していないのか。ある未記載議員の秘書は「政党に勢いがあれば大きく党名を記し、支持率が低ければ目立たないようにするのが永田町の常識です」と解説する。

 背景には党への愛着の薄さもあるようだ。

 民進党系3野党の再結集のために希望の党解党を訴える大串博志衆院議員(52)はHPに党名を掲載していない。昨年の希望の党共同代表選で大串氏を推薦した8人のうち4人も掲げていない。その1人である山井和則衆院議員(56)に理由を尋ねたが、「特に深い意味はありませんよ」とそっけなかった。

 昨年の衆院選で勢いに乗った立憲民主党に比べ、逆風にさらされながらも当選を勝ち取った希望の党には、党名に頼らずとも政治活動を行える実力者が多いとの指摘もある。

 大島氏の秘書は未記載の理由について「保守層も含め幅広く支援を呼びかけるため、旧民主党時代からHPに政党名は上げていない。『大島党』を前面に出して戦っている」と説明する。大島氏は過去7回の当選のうち比例代表での復活当選は1回のみで、確かに選挙に強い。

 民主党政権で総務相を務めた樽床伸二氏(58)のHPにも党名はなかった。樽床氏は「民主党全盛期でも党名を大きくは掲げていない。所属政党ではなく、政治家本人を軸にした政治活動をしているからだ」と胸を張る。樽床氏は先の衆院選で比例近畿ブロック単独1位と優遇された。本来ならば党に恩義を感じ、党名を掲げていいはずだが…。

 しかし、別の事情もあるようだ。希望の党は現在、分裂確実の情勢にある。玉木執行部は民進党との新党結成を目指す。一方で、松沢成文参院議員団代表(60)ら党創設メンバーの一部は新党に参加せず、分党を求めている。細野豪志元環境相(46)らは、どちらの勢力にも加わらない意向で、3分裂が現実味を帯びている。民進党との新党参加組は月内にも別の党名に変更する公算が大きい。彼らにとっては二度手間となる負担が省けてよかったのかもしれない。 (政治部 奥原慎平)

 希望の党 昨年9月25日、衆院解散・総選挙が決まったことを受け小池百合子東京都知事が自ら代表となって立ち上げた。民進党は丸ごと合流を組織決定したが、小池氏の「排除」発言などに枝野幸男氏らが反発し、立憲民主党を設立。結局、民進党は希望の党、立憲民主党、無所属、民進党残留組に分裂した。希望の党は衆院選で公示前よりも少ない50議席獲得と低迷。小池氏は代表を辞任し、玉木雄一郎氏が後任の代表に就いた。