俳優、青柳翔「東京センチメンタルSP~御茶ノ水の恋~」(30日、テレビ東京 深夜0時12分)

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テレビ東京「東京センチメンタルSP」に出演する俳優の青柳翔(寺河内美奈撮影)

平成の寅さんの恋敵

 “平成の寅さん”の異名を取り、平成26年末から、年末年始恒例のドラマとなっていた「東京センチメンタル」が、春の特番として帰ってきた。もちろん、主役は吉田鋼太郎演じる久留里卓三だが、今回は卓三に初のライバルが登場。そのライバル、増田慎之介を演じる。

 「鋼太郎さんと共演できるうれしさはありましたが、すでに4本目の作品なので、できている座組に入る難しさもありました。でもスタッフや鋼太郎さんの気遣いに助けられましたね」

 笑顔で撮影を振り返る。演じた増田慎之介は家業の花屋を営んでいるという設定。花を一輪抜き取って、今回のヒロインで、料理教室の先生である秋本楓(吉瀬美智子)に手渡すシーンもあり、「(撮影などの)現場で花をもらうことはあっても、女性のために花を一輪、買ったりしないですからね。きざな部分があって恥ずかしかった」と苦笑する。その一方で「誠実な男ですが、ストーカー気質なところもあって」と難しさをはらんだ役でもあった。「卓三と楓の関係に嫉妬して、ねっとりと2人を見たりして」と、そうした芝居にも力を入れた。

 ストーリーは、この楓をめぐり、卓三と慎之介が熱い火花を散らす。「吉瀬さん演じる楓が、どっちつかずの態度で翻弄するんです。現場では鋼太郎さんと『ありえない美貌だよね。これなら料理教室、通うよね』と話しました」と明かす。

 ライバルの存在がありながらも、卓三の積極的な女性へのアプローチは、今作でも健在だ。料理教室で、楓が作り方を説明中にもかかわらず口説こうとするなど、「現場で見ていてもすごく面白かった」という。そうした現場での対応力など、役者としての尊敬に加え、共演者に対する吉田の気遣いに男らしさを感じたという。

 劇団EXILEの一員として多くの舞台をこなすが、「舞台が長距離走なら、映像は短距離走。瞬発力が求められる」と話す。シーンについて「ずっと考えていると逆走してしまう」といい、そうならないためにも、「自分をリセットさせて、新鮮になるようにして臨んだ」という。新鮮さを保った芝居が「東京センチメンタル」の世界観の中でどう映るのか楽しみだ。(文化部 兼松康)

 あおやぎ・しょう 昭和60年生まれ。北海道出身。平成18年に「EXILE VOCAL BATTLE AUDITION」に参加したことがきっかけで、所属事務所に俳優の才能を見いだされ、21年に舞台「あたっくNo.1」で俳優デビュー。その後、映画「今日、恋をはじめます」で賞を獲得するなど活動の幅を広げる。28年には「Maria」で音楽活動も開始した。