女優、木南晴夏「越路吹雪物語」(テレビ朝日系 月曜~金曜 午後12時半)

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ドラマ「越路吹雪物語」(テレビ朝日系)で作詞家、岩谷時子を演じる女優の木南晴夏(春名中撮影)

昭和時代の衣装を着るのは楽しみ

 歌手で女優の越路吹雪(瀧本美織)の盟友で、マネジャーとなる作詞家、岩谷時子(1916~2013年)の20代から40歳頃までの青年期を演じる。

 岩谷は越路の「愛の讃歌」の訳詞や「恋のバカンス」「ウナ・セラ・ディ東京」「君といつまでも」など多くのヒット曲を手がけた昭和を代表する作詞家。

 「役が決まってから、インタビューなどを見たのですが、上品で清廉潔白。お年を召しても少女のようなかれんなイメージでした。自分とはまるで逆だったりもするので、プレッシャーがありました」と明かす。ただ「ドラマの中では、おっちょこちょいでヌケてる部分もあったりして」と笑う。

 周囲が越路をはじめ、宝塚歌劇団のトップスターのため、衣装は地味に映る。「時子は、自分で『おしゃれ音痴』というほどですが、当時の髪形や衣装はかわいらしい。いつもそうですが、昭和時代の衣装を着るのは楽しみなんです」という。

 もともと宝塚のファン。幼稚園の頃に見た「ベルサイユのばら」は、「絵本で描かれるゴージャスなお姫さまの世界が目の前で展開されていて。ドレスや金髪のかつら、フィナーレで大階段を降りてくる際の背中の大きな羽根にあこがれました」と話す。この世界が「女優を目指そうと思った原点」だったという。

 岩谷役は「年齢だけじゃなく、越路と出会って何年目、東京に出てから何年目、と考えながら演じている」という。台本にもそのことを書き込み、「今、自分がどの時代を生きているか」を忠実に演じている。作詞家として絶頂期の岩谷を演じる市毛良枝に役を引き継ぐが、「中盤からは市毛さんのしゃべりや笑い方なども思い浮かべている。その移り変わりがスムーズに行けばいいなと思います」。

 共演シーンの多い瀧本は「普段から天真爛漫(らんまん)で明るくよく笑ってよく食べて」と、まさに越路役がぴったりの印象という。撮影現場の楽しさが画面を通じても現れている雰囲気すらある明るい物語が展開されている。

 「第4週からは切なかったり、涙なしでは見られない展開も。楽しみに見てほしいですね」

 りんと語る表情が後年の岩谷と重なって見えた。(文化部 兼松康)

 〈きなみ・はるか〉昭和60年生まれ。大阪府出身。平成13年、所属事務所のオーディションを経て芸能界入り。21年公開の映画「20世紀少年」で注目を集め、以後、映画「君が踊る、夏」「百年の時計」、ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズ(テレビ東京)、「家族八景」(TBS)、「先に生まれただけの僕」(日本テレビ)など代表作多数。現在、「海月姫」(フジテレビ)にも出演中。