知人脅した疑いで逮捕された「平成のバブル男」 華やかな生活の背後に一体何が

衝撃事件の核心
向井朋郎容疑者(自身のフェイスブックから)

 あるときはきらびやかな夜のクラブでシャンパンを傾ける実業家、またあるときは有名アーティストと共演するラッパー-。「ウルトラ平成バブル男」「六本木のカリスマ」と称する男が、出資金の返済を求めて知人を脅したなどとして、恐喝未遂などの疑いで警視庁に逮捕された。自身のブログやフェイスブック上では、さまざまな事業を手がけ、華やかな生活ぶりをアピールしていたが、その裏では一体、何が起きていたのだろうか。

暴力団関係者らに指示?…女性取り囲み「ぶっ殺すぞ」

 「1200万円返さないとおまえどうなるか分かってるんだろうな」。東京・六本木で飲食店を経営する男性に対し昨年7月、こんな脅しの電話がかかってきた。

 その1週間ほど後、この店に出勤しようとした女性を5人の屈強な男たちが取り囲み、「1200万円の話できてるんだよ。金を支払えって(男性に)連絡しろよ」「どうなってもしらねぇぞ。今すぐ連絡してここに呼べ。早く呼ばないとぶっ殺すぞ」などと怒鳴り散らして脅した。

 被害を把握した警視庁麻布署は今月9日、強要や恐喝未遂の疑いで、実業家で音楽プロデューサーの「TOMORO」こと向井朋郎容疑者(31)ら6人を逮捕した。中には暴力団関係者も含まれ、向井容疑者が依頼、指示したとみられる。向井容疑者は「一切脅したりしていません」と容疑を否認しているという。

 捜査関係者によると、向井容疑者と男性は新規出店した飲食店の経営権や出資金をめぐってトラブルになっていた。出店時に向井容疑者らが1200万円出資していたが、「出資ではなく貸した」と主張して取り立てようとしたという。

 男性らが応じようとしなかったため、向井容疑者らは暴力団関係者の男らに依頼して脅したとみられている。

「超ド派手な六本木ヒルズ族」?

 向井容疑者とはどんな人物なのか-。

 本人のブログには「『ウルトラ平成バブル男』『六本木のカリスマ』の異名を持つ、超ド派手な六本木ヒルズ族」とある。プロデューサー、実業家、ラッパー、モデル、タレント、デザイナー、DJなどの活動を行っているとし、実際にテレビへの出演歴もあった。有名歌手と一緒に楽曲制作も手がけている。

 ブログなどによると、北海道小樽市出身で、高校野球の名門・横浜高校野球部を辞め、23歳で六本木ヒルズに事務所を構えたという。

 インターネット上では、派手な生活ぶりを披露し、フェイスブックなどにもさまざまな有名人との写真や、きらびやかなクラブなどで自身を撮影した写真がずらりと並んでいる。

 昨年12月には、自身の誕生日パーティーに300人以上が参加し、シャンパンを120本以上空けたことも報告。スポーツ選手や有名人らが体力を競うTBSの人気番組「SASUKE(サスケ)」への出演を目指して体作りを始めたことも明かしていた。

「もめる理由は、“金”か“女」?

 一方で、事件前後には、何らかのトラブルをにおわすような書き込みもしていた。

 逮捕前日の未明に「男同士が揉(も)める理由は、だいたい“金”か“女”のどちらかさ。だから、金も女も取り扱い要注意ってこと。笑 金と女の取り扱い方で、てめえの人生は大きく変わるぜ。YOU KNOW?」とも書き込み。

 また「俺はどんなに裏切られても、信じる事(こと)をやめない。人を信じる事ができなくなったら、人間おしまいだからな。もし、人に裏切られたら、またサクッと気分転換して次に行けばいいのさ」などともつづっていた。

 若くしてゴージャスな生活を手に入れたものの、屈強な男たちを使って相手を脅したとして逮捕されるに至った向井容疑者。大金をめぐるトラブルを「サクッと」気分転換するのは、やはり簡単ではなかったのかもしれない。