今回は、自分のことを伝えるのが苦手な人、そして親に読んでほしい

プロが指南 就活の極意
明治大学で開催された学内企業セミナー=平成29年3月、東京都千代田区の駿河台キャンパス

 自分の考えを述べることが苦手な学生が多い。これは、私が内定塾で学生を指導している中で日々感じていることです。面接の対策をすべく「なぜ?」の深掘りをするのですが、求めている回答ができる学生は少数です。学生自身は自分の考えとして答えているつもりですが、自分の考えというより事実の説明になってしまうことがほとんどです。そのため、会話は成立するのですが対話が成立しない。結果としてコミュニケーション能力が低いと感じる学生が多いのです。就職活動ではどの企業も“コミュニケーション能力”を最も高く評価しますので、大きな問題となります。

 また特に接していて感じるのは価値観が異なる人の考えを理解するのが苦手な学生が多いように感じます。これは以前に比べて学生のコミュニティーが狭くなっていることが問題だと考えています。大半の学生は同年代の人としか関わりません。アルバイトで目上の人との交流はあっても深い関係になる学生は少ないため、自分と似たような人としか交流しない学生が多いのです。異なる価値観を持っている人に慣れておらず、相手を理解することが難しくなっているのです。

 就活では、基本的に年上の人とコミュニケーションすることになりますので、日常生活の積み重ねが就活の場面で悪いほうに発揮されてしまうと、どんなに準備をしていてもなかなか内定を獲得できないという状況を招いてしまいます。

 就活の選考の中でまともに会話ができない学生が、社会人になって働けるのか?と疑問を抱かれてしまうので注意しましょう。

 では、これまで述べた内容に該当してしまう学生はどうしたらよいのでしょうか。就活が本格化した今、課外活動の時間を増やすことは困難です。それでも限られた時間で大人とのコミュニケーションに慣れる方法はあります。それは「親との会話」です。日常会話の数が少ない人は増やしてほしいと思います。

 会話の中で意識してほしいことは面接で聞かれる質問を想定した会話です。面接では「学生時代頑張ったことは何か」「長所は何か」「なぜ●●業界を志望しているのか」などが聞かれます。これらの言い回しを変えて質問してもらうよう、ご両親にお願いしてほしいと思います。

 「今どこの業界を見ているの?」「営業のどこが魅力に感じるの?」「将来どんな大人になりたいの?」「大学ではどんな勉強をしているの?」「なぜ学生時代に××を頑張れたの?」…。

 親御さんは不安に感じるかもしれませんが、このような質問で問題ありません。冒頭でも述べたように、学生は大人との会話に慣れていません。まずは身近にいる親がこれらの質問を投げかけていくことで、学生の免疫をつくってほしいと思います。

 学生が友人との会話に困らないのはなぜか。それは、同年代との会話に慣れているからです。就活も同様の発想で考えてほしいと思います。日ごろから大人と話をすることで目上の人でも緊張感を持ちすぎることなく会話をすることが可能になります。朝食や夕食の時間だけでも構いませんので、お子さまに少しずつ質問し、自信をつけさせ、自然と面接対策ができる環境を整えてほしいと思います。(「内定塾」講師 齋藤弘透)

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