ゴルフ男子ツアーが遂に切り札 26歳で石川遼が選手会長 低迷する人気V字回復なるか

スポーツ異聞
日本ゴルフツアー選手会の新会長に選出された石川遼(左から2人目)。副会長とともに人気復活を狙う

 男子ゴルフの石川遼(26)が日本ゴルフツアー選手会長に就任することになった。1月5日の理事会で決まった。任期は2年。

 26歳110日での就任は池田勇太の27歳14日を抜き、史上最年少。今季から、日本のツアーを主戦場に選んだ遼くんだが、選手会長は重責。環境も変わる中、負担を心配する声が上がっている。

 もちろん、実績的には就任しても、おかしくはない。ツアー14勝。サービス精神も旺盛で、人気、知名度とも抜群。スポンサー受けもいい。適任といえば適任。ただ、時期が悪い。昨季まで米ツアーを主戦場としてきた遼は、フォームを含め、改造中だ。選手会長に忙殺され、“本業”がおろそかになっては、それこそ本末転倒というものだ。

 今の男子ゴルフ界は、問題山積だ。人気低下に歯止めがかからない。日本ゴルフトーナメント振興協会によると、昨年の国内24試合(アジアツアー共催の2試合を除く)で、昨年は29万2805人。前年の34万9681人から5万6900人も減った。

 テレビ視聴率も低迷。地上波での最終日平均視聴率は昨年3.6%にとどまった。2年前の5.4%を大きく下回った(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 今季の試合数は23(アジアツアー共催の2試合を除く)で、昨季から1試合減った。今季の賞金総額も35億775万円で、昨季より8693万円も減。遼くんを選手会長にすることによって、ゴルフ界の“顔”としてイメージアップを図ろうとするのはムシが良すぎる。

 選手会長が創設されたのは1984年。初代会長は杉原輝雄が務めた。以降、倉本昌弘、湯原信光、深堀圭一郎らが歴任したが、なかなかプレーヤーとの両立は難しいとされてきた。

 昨季は、選手会長の宮里優作(37)が史上初の賞金王に輝いた。見事に“二足のわらじ”を履きこなしたわけだが、選手会長はファンサービスの向上などの事業計画に基づき、行動しなければならない。

 米国で思うような結果を残せなかった遼くんは、捲土重来(けんどじゅうらい)を期している。少なくとも、近い将来の米ツアー再挑戦は、遠のいたとの見方が強い。任期が2年間のため、その間は選手会長としての任務を放り投げて、米国を主戦場とするわけにはいかないからだ。

 遼くんは会見で、「観客を1人でも多く、ゴルフファンを1人でも多く、テレビ中継の視聴率も1%でも上がるようにしたい」と、数字の「1」をキーワードに掲げた。

 さらには大相撲をたとえにあげ、相撲人気が根強いのは地方巡業などが充実しているから、として、地方での開催の拡大する方針を打ち出した。また、東日本大震災や熊本地震など被災地での開催のてこ入れする構想を明かしたという。

 心意気や良し。“遼くん効果”で男子ゴルフ界はV字回復を図れるのか? 今季の舵取りとプレーが見物である。