蓮舫氏に続く民進離党ドミノの予感…立憲民主・枝野幸男代表の高笑いが聞こえる!?

野党ウオッチ

 本来、政党にとって「離党ドミノ」というのはただならぬ事態のはずだ。しかし、そんな末期症状がもはや常態化してしまっているのが民進党である。昨年末に蓮舫元代表(50)ら複数の議員が立憲民主党に移り党勢の低迷を印象づけたが、年明け早々、ドミノの「第2波」が直撃しそうな様相なのだ。

 民進党と希望の党は1月10日、幹事長と政調会長、国対委員長による協議を開き、統一会派結成を見据えた政策のすり合わせに着手した。

 希望の党は協議の中で政策に関する党見解の文書を提示し、民進党の賛同を求めた。焦点の安全保障法制に関しては「必要な見直しの議論を行う」との表現だった。昨年の衆院選で、希望の党は現行の安保法制を実質的に容認する公約を掲げて戦ったが、法制の白紙撤回を求める声が根強い民進党に配慮し、うやむやな書きぶりでお茶をにごそうとしたわけだ。

 「十分合意ができる前提がある。協議に値する内容だ」

 民進党の増子輝彦幹事長(70)はこう記者団に語り、希望の党の歩み寄りを歓迎した。

 しかし、ニンマリしている場合ではない。民進党内の「離党予備軍」たちの間には、希望の党との連携に舵を切った執行部への不満が渦巻いているからだ。

 「希望の党とは政策、主張が異なる。どのタイミングでまとまって党を出ればいいか、検討したほうがいいと考えている」

 こう漏らすのは立憲民主党入りを模索する民進党参院議員である。離党の機会をうかがう予備軍たちにとって、統一会派協議の進展は格好の「大義名分」になっている。杉尾秀哉参院議員(60)は昨年12月26日、「希望の党の一部に考え方が大きく違う方がいる。憲法、安保法制についても民進党が掲げてきた政策と違う。希望の党とだけ統一会派を組むのなら、そのときは離党しようと思っている」と記者団に公言した。

 確かに、希望の党は先の衆院選で、安保や憲法に関し民進党の政策をことごとく否定する公約を打ち出した。政党は、その主張に賛同した主権者に支えられている。相反する理念を掲げる両党の統一会派結成は、それぞれの支持者に対する背信行為にほかならない。

 さて、民進党からの離党者を拾い上げているうちに、いつのまにやら衆参合計で野党第一党に躍り出たのが立憲民主党だ。「数合わせ」を忌避する姿勢を最も際立たせている政党が数集めのレースで優位に立っているのだから、実に皮肉である。

 「希望の党とは理念、政策が違う。会派を組むことは自己否定につながる」

 立憲民主党の枝野幸男代表(53)は1月7日のNHK番組で、希望の党を含む枠組みの統一会派に加わる可能性をきっぱりと否定した。

 別に枝野氏は立派なことを述べているわけではない。当たり前のことを口にしているだけだ。理念や主張をかなぐり捨てて打算の連携に走る民進党や希望の党が無節操すぎるというだけの話である。

 迷走する民進党や希望の党を見ていると、立憲民主党の「スジの通った姿」を演出するために意図的に醜態をさらしているのでは、という気すらしてくる。

 枝野氏の後に番組に出演した希望の党の玉木雄一郎代表(48)は、衆院選の際に「排除」したはずの立憲民主党の会派参加への期待を口にした。

 「もともと一緒にやっていた皆さんなので。われわれは寛容な改革保守なので…」

 野合を「自己否定」と断じる枝野氏と、「寛容」という言葉で正当化する玉木氏は実に対照的だった。   (政治部 松本学)

 統一会派 複数の政党などが国会で活動をともにするために構成する団体。国会では委員会での質問時間などが所属議員数に応じて割り振られるため、より人数の多い会派を作ることで論戦を有利に進めることができる。統一会派結成が最終的に政党同士の合流につながるケースも多い。