低迷する石川遼は輝きを取り戻せるか 2018年シーズンは国内で

スポーツ異聞
石川が理想のスイングを取り戻し、2018年の日本ツアーで再び輝けるか

 男子ゴルフの石川遼(26)にとって、2017年は激動の年だった。

 13年から本格参戦している米ツアーはポイントランキング175位でシード圏内125位以内を逃し、下部ツアーとの入れ替え戦でも賞金ランク31位で米ツアー出場権を得られる25位に入れないどん底ぶり。失意のうちに帰国して出場した国内ツアーでも日本オープン選手権から5戦連続予選落ち。史上最年少の18歳で賞金王に輝いた最盛期がうそのような体たらくぶりだ。

 原因はスイングの改造にある。スイング軌道が安定しないためにドライバーショットが左右にばらけ、スコアメークに支障をきたしている。実際、出場20試合で予選落ち12試合を数えた米ツアーの部門別データでは、フェアウエーキープ率は51.92%で183位、ショットの正確性を示すパーオン率は63.29%の152位。如実に不振ぶりが表れている。

 この状態で国内に戻っても、以前のように優勝争いに加われるわけではなかった。予選落ちした5戦の部門別データを見ると、パーオン率は50~55%。フェアウエーキープ率に至っては32%、39%と低レベルの数値が並んでいた。

 米ツアーで優勝争いに加わり、世界ランキング5位の松山英樹(25)にはっきりと実力差を突き付けられた格好だ。復調のきっかけをつかむために、石川が選択したのは、18年シーズンは国内ツアーに軸足を置き、すっかり狂ってしまったスイングの復調を期すというものだった。

 17年シーズン終了後に行われた日本ゴルフツアー機構の年間表彰式で、6年ぶりの国内ツアーへの本格参戦の意向を示した。米ツアーの下部ツアーに出場しても昇格するための結果を求められるだけで、石川が現在考えている実力を伸長するための環境とは違うと判断したようだ。

 この決断は男子ツアーにとっては“追い風”になるだろう。17年の観客動員数は29万2805人で前年比5万6876人減。人気のバロメーターであるテレビ視聴率は3.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)で同1.8ポイント減った。60万人を記録した10年からは隔世の感だ。このため、人気者の石川が復帰してくれれば、相乗効果でゴルフ場に足を運んでくれる観客は増えると歓迎する関係者は多い。

 果たして、石川は再び男子ツアーの救世主になり、自らが理想とするスイングを取り戻し、再度、世界最高峰舞台への挑戦の手掛かりをつかめるのか。18年シーズンの男子ツアーは変化するのか。見ものだ。