民進党、散々な年越し 蓮舫元代表ら離党者続出に玉虫色の党改革…

野党ウオッチ
民進党再生を訴えていた蓮舫元代表(左)は、あっさりと離党届を提出し、さっそく立憲民主党の枝野幸男代表に入党届を出した=26日午後、国会

 民進党にとって散々な年越しになりそうだ。振り返ってみれば、10月の衆院選で希望の党への合流が不発に終わって党が3分裂。その後、支持率が1%台の超低空飛行を続ける中、党再生に向けた協議の最中に蓮舫元代表(50)をはじめ離党者が続出する事態に陥った。頼みの綱だった党の改革案は「新しい党に生まれ変わる」という玉虫色の決着となり、党勢回復の兆しは見えてこない。

 「本気で『生まれ変わる』努力を行うと同時に、できる限り早期に新しい党に生まれ変わることを模索すべきだと考えます」

 大塚耕平代表(58)は26日、国会議員と地方組織幹部らを集めた会議で今後の党方針について、こう力説した。

 当初は党改革の選択肢として(1)現状維持(2)党名変更(3)新党結成-の3案が執行部から示されていた。地方組織や国会議員との会合を何度も開いて意見集約を試みたが、ふたをあけてみれば、ひとまず党を存続させて党運営のあり方を改革し、将来的に「新しい党」への移行を目指す-という中途半端な結論に至った。

 「新しい党」に関して大塚氏は「同じ構成員で新党に移行したとしても、国民がそれを新党と受け止めてくれる可能性は高いとはいえない」と話した。その上で「他党との合流や新たなメンバーの参画があること、あるいは新しい政党構造を実現することなどを通して実質的に変わっていくことが肝要だ」と語った。

 しかし、具体的な時期には触れず、明確な方針とは言えない。一時は「年内解党」も検討されたが、結局解党する余力さえなく、「大山鳴動して鼠一匹」というなんとも寂しい結果となった。

 この日、立憲民主党と希望の党に統一会派結成を呼びかけることについて、なんとか了承を取り付けたが、会派問題が党内対立を招く可能性が高い。

 「民進党と希望の党は、何が安保法制の見解の相違が明確になっている」

 小西洋之参院議員(45)は26日の両院議員総会で、執行部が提示した統一会派を呼びかける前提となる基本政策にこう述べて反発し、集団的自衛権が違憲であることを盛り込むよう強く求めた。集団的自衛権行使を容認した安全保障関連法をめぐっては、希望の党の結党メンバーらが賛成する立場にあるからだ。

 小西氏以外にも白真勲(59)、神本美恵子(69)両参院議員から同様の意見が相次いだ。しかし、執行部は、交渉入りのための文書で今後の政党間協議によって変更もあり得ると説明。最後は司会の柳田稔両院議員総会長(63)が異論を押し切り、執行部の原案を「拍手多数」で了承し、後味の悪さを残した。

 杉尾秀哉参院議員(60)は会合後、記者団に「これまでの政策を曲げてまで、希望の党とだけ会派を組むのであれば離党させてもらう」と明言し、統一会派の協議の行方次第で、立憲民主党に入党する考えを示した。

 民進党の増子輝彦幹事長(70)は26日、さっそく立憲民主党の福山哲郎(55)、希望の党の古川元久(52)両幹事長とそれぞれ国会内で会談し、統一会派結成を打診した。古川氏は「安倍1強政治に、野党が協力して対峙する認識は共有した」と前向きだったが、福山氏は「希望の党との会派結成はあり得ない」と拒否した。早くも3党による統一会派構想は崩れ去ったのだ。今後どのような形で統一会派を打診していくかは両院議員総会などで話し合われる予定だが、難しい対応を迫られることになる。

 離党ドミノも深刻だ。元民進党政調会長の山尾志桜里衆院議員(43)は26日に立憲民主党に入党届を提出した。山尾氏に加え、すでに民進党に離党届を提出していた有田芳生(65)、風間直樹(51)、江崎孝(61)各参院議員は26日、立憲民主党への入党が承認された。これで民進党所属議員は、立憲民主党の60人(赤松広隆衆院副議長除く)に衆参合計の議員数を抜かれ、野党第一党の座を譲った。

 極めつけは元代表の離党→立憲民主党入りだ。5カ月前まで先頭で党再生を唱えていた蓮舫氏は「今でも民進党は私の大切な故郷だ」と語りつつ、あっさりその役目を投げ出して立憲民主党に入党届を出した。「無責任」との批判は免れないが、代表経験者による離党は党執行部にとって打撃になることは間違いない。今後、蓮舫氏の後に続く議員が出てくるとみられ、気が抜けない年末年始となりそうだ。

 来年は2月4日に民進党大会があり、平成31年の統一地方選や参院選に向けて党勢回復につながる方針を打ち出せるかがカギとなるが、民進党の長いトンネルの出口は見えていない。 (政治部 広池慶一)