「築地特有のにぎわいを引き継ぐ」 豊洲の千客万来施設を最優先に整備

小池百合子知事定例会見録
記者会見する東京都の小池百合子知事=24日午後、都庁

 《24日午後2時から都庁会見室で》

【冒頭発言】

 「本日の記者会見でございますが、私の方から5点、ご報告などがございます。まず、先ほども全国知事会に出席をして、そして、主張をしてまいりましたけれども、国による不合理な税制度の見直しについて、都の主張をまとめましたので、それについてお伝えをいたします」

 「これまで都は、国による不合理な税制度の見直しで、この10年間で、累計にいたしまして2兆2,000億円の巨額の財源を奪われてまいりました。これは、この分を充てると、都の実行プランに掲げる、高齢者施策、子育て支援の主な政策目標を達成できることになります。例えば、特別養護老人ホームの6万人分、保育施設の7万人分を設置できる金額に相当する規模ということになります」

 「こうした中で現在、平成30年度の税制改正におきまして、『地方消費税の清算基準』の見直しということで、東京をはじめ都市部の税収を奪い取ろうとする動きが活発化してきているわけでございます。

そもそも、『地方消費税の清算基準』というのは一体何かというと、消費者の皆さんがお買い物などをした『最終消費地』に税収を帰属させるための仕組みでありまして、消費に関する『統計』であるとか、統計で把握できない部分を補う『人口』といった別の指標によって、各都道府県の税収が配分をされているという構造になっているわけでございます」

 「そこで、今回、国が『清算基準』の見直しに向けて動き出しております。そして、消費に関する『統計』の占める比率を下げて、『人口』の比率を高めるという方向で、現在検討が進められております。これは、報道ベースですけれども、都税の減収の影響額に関して、2,000億とも1,000億とも言われているわけでございます。国の主張というのは、これまでの地方消費税の『清算基準』の考え方から大きく逸脱をして、そこには多くの問題点をはらんでいると言わざるを得ないと思っております」

 「例えば、国が主張をしておられる地方消費税を『人口』で配分するということは、地方税の大原則、税というのはやはり原理原則があっての税だと考えますが、その中での応益性をゆがめますし、また、譲与税化、この譲与税化というのは、これまで問題になって、地方の声が一つにまとまって、その譲与税化を正したという経緯があるにもかかわらず、そこに戻っていくというのは適切ではないのではないか。このように、東京都は考えます。また、国が言うところの『税収の格差』でありますけれども、国の制度であります地方交付税制度で既に調整はされているわけでございまして、国の主張は事実とは反するという考えでございます」

 「そこで現在、都といたしまして、社会保障や防災対策など、これから将来にわたって膨大な財政需要を抱えているわけでございまして、また、国際観光都市の実現、東京2020大会に向けた準備など、東京の魅力、そして活力を底上げする取組を実施している真っ最中でございます。こうした状況を顧みずに、言ってみれば、『取りやすいところから取ろう』という動きというのは、都民にとっても納得ができない、都民生活を脅かす。そしてまた、東京の活力をそいでいくことにほかならないと考えます。結局、そのことは、パイが縮小するのを取り合いすることによって、みんなで縮小してしまうということは、国家としての衰退にもつながりかねないと考えます」

 「今回まとめました反論書でございますけれども、都の主張を具体的にわかりやすくひもといて、そして、多くの都民の方々にも、皆さんのお支払いいただいている税金が一体どうやって使われ、どこに持っていかれようとしているのかということについて知っていただきたいと考えます。そして、都といたしましては、これをベースにいたしまして、活用して、あらゆる機会を捉えて、国に対して反論を強力に展開をしていきたいと考えております。これが、まず1点目でございます。詳細は、財務局および主税局にお聞きください」

 「2つ目は、文化プログラムに関連してのお知らせでございます。東京文化プログラムについては、リオ大会の後、例えば、東京キャラバンとかTURNといった、さまざまなジャンルの事業に取り組んできたわけでございますが、現在も2020年に向けて、それぞれの事業、そしてまたプログラムが展開されているところであります。これから、文化の面からも、2020年大会に向けて、さらなる機運醸成を図っていきたいと考えております。芸術文化都市東京としての魅力をさらに向上させていく。そのためには、国内外に対して訴求力の高いプロジェクトの展開が必要だと考えます。そこで、東京文化プログラム全体の戦略的なプロモーション、そして、コンテンツの象徴となる目玉イベントの実施に取り組むことといたしました」

 「取組内容ですけれども、戦略的なプロモーションの一環といたしまして、国内外から注目が最も集まる2020年の4月から半年間実施をする東京文化プログラム、この名前を『Tokyo Tokyo FESTIVAL』と銘打つことといたしました。そして、そこで集大成となる文化事業を展開していくという考え方でございます。これまでに予定しているプログラムに加えて、象徴となる目玉イベントも企画を予定いたしております」

 「それから、2020年に向けての期間ですけれども、東京文化プログラムの、まず、そういうプログラムがあるということを知っていただかなければなりませんし、また、機運をがーっと醸成していくというために、『Road to Tokyo Tokyo FESTIVAL』と、『Tokyo Tokyo FESTIVALへの道』として、国内外への発信、そして拡散力の強化に努めてまいります」

 「さらに、具体的な取組としては、ショーアップされた『発表会』を定期的に開催して、東京文化プログラムのコンテンツやラインナップについて情報発信を途切れないようにしてまいるということであります。こうした取組を効果的に進めていくためにも、情報発信の分野への知見とか経験に富んだ方で、東京芸術文化評議会の評議員である川上量生さんに、『東京文化プログラム統括プロデューサー』として、中心的な役割を担っていただくことといたしました」

 「それから、『Tokyo Tokyo FESTIVAL』のロゴでございますけれども、『Tokyo Tokyo』のベースを使いながら、『FESTIVAL』の文字を加えたということでございます。今後、このロゴを広く展開し、また、浸透させて、ブランディングを推進していく考えであります。それと、オリンピック・パラリンピックの機会でございますので、東京を訪れる多くの海外の方々に、東京、そして日本各地の文化や魅力を強く感じていただくように努めてまいります」

 「そのために、例えば、屋外広告物の規制の緩和によってインパクトのある広告を設けるということで、広く情報発信をすることを考えていきたいと思います。それから、東京にもっと興味を持っていただくきっかけづくりということで、海外の映画ロケの積極的な誘致を行うなど、文化や魅力の発信力の強化に向けたさまざまな方策について考えてまいりたいと思います」

 「そして、この『Tokyo Tokyo FESTIVAL』の目玉となる事業を公募いたします。民間の皆さんお一人お一人であるとか組織であるとか、いろいろなところに企画公募いたします。ラグビーのワールドカップは2019年の秋からでありますけれども、翌年のパラリンピック閉会式、つまり2020年9月までの間に実施をする、東京文化プログラムの企画アイデアの募集ということであります。先ほど申し上げましたように、個人であるとか、団体であるなどを問いません。さまざまな分野の事業企画を広く募集いたしまして、採択した企画については、東京都やアーツカウンシル東京の主催事業として実施をするという考えであります。世界中から注目を集める、またとないチャンスでございますので、この機会を生かして、創造力とチャレンジ精神にあふれた企画をえりすぐりまして、多くの方々の記憶に残る事業を実施してまいりたいと考えております」

 「伝統的な芸術文化から現代アートとかアニメなど、ポップカルチャー、サブカルなど、さらにはファッション、食文化など多種多様な分野から、誰もがワクワクする企画を、多くの都民の皆さんから募ってまいりたい。そして、多くの都民の皆さんが共感する企画など、これは国内外から素晴らしいアイデアが、数多く集まることを期待いたしております。ですから、個人であれ、団体であれ、日本国内であれ、海外からであれ、参加が可能ということであります。応募の受付でありますけれども、来年2月1日から1カ月間となりますので、今から企画アイデアを練っていただいて、奮ってご応募をいただきたいと思います」

 「その他、企画公募に関する詳細は、今日から開設をするサイトがあります。『Tokyo Tokyo FESTIVAL』のホームページを設けましたので、こちらからご確認をいただきたいと思います。ぜひ、素晴らしい文化の発信も、このラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会を機に、しっかりと世界にPRをしていきたいと思います。詳細は、生活文化局にお聞きください」

 「3つ目が、『東京グリーンボンド』であります。『あれ、もうやったんじゃないの』と思われるかもしれませんが、今回は個人向けの『東京グリーンボンド』であります。仮の条件が決定したので、今日、お知らせをいたしておきます。東京都では、日本の地方公共団体で初めてのグリーンボンドについて皆さんにもお話をしたところであり、先月、機関投資家向けの100億円分の発行をいたしまして、大変ご好評をいただきました。今回お知らせするのは、個人向けの『東京グリーンボンド』であります。つまり、第2弾ということになります。第1弾と合わせますと200億円相当の規模となります」

 「仮条件でありますが、条件決定前に投資家の皆さんにお示しをする債券の予定利率の範囲のことでありまして、年2.00%から3.00%ということになりました。最終的な利率については、これから市場環境などを踏まえて確定されるものでありまして、最終的には公表は、12月7日(木曜日)の午後に発表させていただくことといたしております。年限であるとか、通貨、発行額は、スライド資料のとおりになっておりまして、売出期間は12月8日(金曜日)から19日(火曜日)までとなっております。口座開設には期間を要しますので、取り扱いの金融機関には早めにお問い合わせをいただきたいと存じます」

 「また、念のため申し上げますけれども、これは外貨建ての債券でございまして、これには為替リスクが生じます。販売窓口となる金融機関から十分にご説明を聞いた上で、ご検討をいただきたいと存じます」

 「それから去年、『東京環境サポーター債』というのをトライアルで発行いたしましたけれども、その経験を踏まえて、今年度の『東京グリーンボンド』でありますけれども、これは第三者機関から、『これは『良好』なボンドですよ、債券ですよ』という評価を取得いたしております。これは、ドイツの第三者機関でありまして、グリーンボンドとしての適格性であるとか、透明性を確保して発行することとしたわけで、第三者に見てもらっていると。そして、調達した資金でございますが、太陽光パネルの設置を含めました都有施設の環境対策などに活用をいたします」

 「都といたしまして、『東京グリーンボンド』への投資を通じた皆様方の後押しで、『スマート シティ』の実現に向けた取組を加速化していきたいという考えでございます。ご協力のほど、よろしくお願いを申し上げます。詳細は、財務局にお聞きください」

 「次に、パラリンピック関連でありますけれども、まず、パラリンピックもいよいよ1000日前カウントダウンに入ります。11月29日の水曜日、墨田区の『東京スカイツリータウン』で開催をすることといたしました。夕方から始まるセレモニーでありますけれども、都民や国民の皆さん方からいただいた1000日後に向けたメッセージをまとめました『1000Days to Go!』の上映、それからパラリンピックのシンボルであります、きゅっきゅっきゅっとなっている、『スリーアギトス』と呼ばれているマークでありますけれども、赤・青・緑になっておりまして、東京スカイツリーのライトアップでこの色を使うなどをして連携を持たせていきたい。私も、ゲストの皆さんと一緒にライトアップの点灯を行わせていただきます」

 「そして、その場には、水泳の一ノ瀬メイ選手をはじめとして、5名のアスリートにトークセッションに参加していただいて、イベントを盛り上げていただく予定といたしております。そのうち、柔道のロンドンパラリンピックの金メダリスト、正木健人選手には、デモンストレーションを行っていただきます。競技の見どころであるとか、魅力についてお話をいただくこととなっております。そして、会場の皆さんにもパラリンピックの柔道の面白さ、難しさを感じていただければと思います」

 「イベントでは、東京2020のパートナー企業によります最先端技術の紹介であるとか、パラリンピック競技の体験会などのブース出展も行うこととしております。それから、オリンピック1000日前イベントで、覚えていらっしゃいますでしょうか。何台かの『山車』を繰り出したわけでありますけれども、その『山車』をフォトスポットとして展示をさせていただきます。その『山車』の一つには、デザインが凹凸でわかるような装飾を施しておりまして、視覚障害のある方も触れば点字でわかるということを、この『山車』でもバッジと同じ配慮をしていきたいと考えております」

 「当日は、東京スカイツリータウン全体でパラリンピックの1000日前を盛り上げてまいりますので、是非都民の皆さん、多くの皆さん、会場へお越しいただければと思います。お待ちしております。詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください」

 「次に、豊洲市場への移転関連で、私の方から1点、申し上げます。豊洲市場への移転と開場時期については、これまで業界の皆様方のご協力、ご理解をいただいて、今月6日(月曜日)の新市場建設協議会で、平成30年の10月中旬ということまで合意が得られたところでございます。そして、都としましては、今後、業界の皆様のご理解を得て、早期に具体的な移転の期日を決定していきたいと考えております」

 「これに関連いたしまして、先日、江東区長が、豊洲市場への移転の件、会見でお話をされました。区長のご発言は、江東区が示されたにぎわい施設の整備など、東京都がはっきりと見通しを示して、地元区として豊洲市場を気持ちよく迎え入れられるようにということで、都として努力をしてほしいというお考えを示されたと受け止めているところでございます。地元住民の方々、そして江東区のご理解・ご協力いただくというためにも、東京都としてしっかり取り組んでいきたいと思います」

 「改めて申し上げますけれども、千客万来施設の事業というのは、場内そして場外市場が一体となって育んできた築地特有のにぎわいを受け継ぎ、発展させるものでありまして、豊洲ならではの活気、そしてにぎわいを生み出すということで、日本の中核市場としての豊洲市場の魅力を高める、そして地域のまちづくりや活性化に貢献するということで、そういう事業となっているわけでございます」

 「都としましては、新たな豊洲ブランドの構築、これが必要になってくるわけで、そのために事業者との基本協定にのっとりまして、築地特有のこの貴重な財産でありますにぎわいを引き継ぐ千客万来施設を最優先に整備するように努力をしてまいります。それから、豊洲のにぎわいづくりについては、江東区と知恵を出し合いながら取り組んでまいりたいと考えております」

 「市場移転後の築地の再開発でありますけれども、基本方針で『食のテーマパーク』ということをお示ししております。これは、これまでの築地の歩んできた歴史を踏まえて一つの考え方として申し上げたものでございます。そして、築地再開発については、ご承知のように、既に検討会議を立ち上げておりまして、そこで自由な発想で検討していただき、民間で主導をしていただいて進める立て付けとなっております」

 「これから民間からのご提案を募集するわけでありますけれども、その際は、先行する千客万来施設事業のコンセプトとの両立であるとか、それから相乗効果を図れるような、そのように十分配慮した形で募集をさせていただく。こうしたことを、千客万来施設の事業者や江東区にも丁寧に説明もし、ご理解いただくように都としても努めていくという所存でございます」

 「その上で、市場の業界団体の皆さんにも、都の取組であるとか江東区の意向などをしっかりお伝えをして、ご理解をいただく。新市場建設協議会については、早期にご開催をいただき、具体的な移転期日を決定できるようにご調整をいただきたい、賜りたいと思っております。また、追加対策工事でございますけれども、入札が不調となった案件がございますが、ご心配をおかけいたしておりますけれども、移転や開場日に影響が生じることのないように、速やかに再発注を進めているところでございます。今後とも、業界の皆さんのご理解、そしてご協力いただきながら、円滑な移転に向けて進んでいきたいと考えております」

 「私の方から、以上5点について、ご報告などお伝えをいたしました。詳細は、中央卸売市場にお聞きください」

【質疑応答】

 --千客万来施設について、知事自身が江東区並びに万葉倶楽部に説明のために面会する予定はあるか

 「まず、基本として、豊洲市場への移転に向けて地元の住民の方々、そして江東区のご理解、ご協力を得るということは必要と考えております。今も申し上げましたように、豊洲ならではの活気であるとか、にぎわいを生み出すということ、このためにも、このにぎわいを確保するための整備にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。先ほど申し上げました東京のスタンスについては、市場当局から江東区、事業者に対して丁寧にご説明をしておりますし、また、これからもいたします。その上で私自身、足を運ぶということも含めて、考えてまいりたいと思っております」

 --地方消費税に関して具体的に改めて国に是正を求めるなど予定は

 「はい。今月の14日(火曜日)でしたけれども、大阪、愛知、また特別区長会、市長会、町村会、共同で地方税制度を所管しておられる野田総務大臣のもとに要請を行ったところであります。それから、先ほどまで出席をいたしておりました全国知事会において、今、必要とされているのは、今回の国の見直し案のような地方間の財政調整ではなくて、地方の役割に見合った税財源の確保だということを全国自治体の皆様方に訴えかけてきたところでございます」

 「これからでありますけれども、さまざまなチャンネルを活用いたしまして、あらゆる機会を捉えて、国に対して、また都議会などのご協力もいただきながら、しっかりと東京都の考え、反論を行っていきたいと考えております」

 --築地再開発について「基本方針では『食のテーマパーク』ということを言ったけれども、一つの考え方として申し上げた」というような発言があった。事実上の方向転換か

 「これは、基本方針というのは、考え方でございます。その中で申し上げたことでありまして、また、築地のこれまでの歴史を考えますと、『食』というのは重要な核をなすものでございます。これについては、変わってはおりません。そしてまた、今後どのように築地を再開発していくかについては、検討の会議を設けたところでございまして、ここで自由な発想で幅広いご意見をいただく。その中には、『食』ということも入ってくることは否めないと思っております」

 「何よりも、やはりずっと申し上げておりますけれども、築地というこれまでの育んできた土地の文化であるとか『食』に関しての蓄積というのは、大変貴重なものであるということでありますので、そういったところで築地を再開発で生かしていくという話については、これは変わりません」

 「しかしながら、一方で、豊洲という新しいブランドづくりをするわけでございまして、ここはまさしく中核の市場として今後育てていくという話でございます。そこに必ずにぎわいが欲しいという、また、市場だけを設ければ良いというものではなくて、そこで発展をさせていくということで一つ、にぎわいの要となる施設をつくっていくという話でございます。それぞれが相乗効果ということを先ほど申し上げましたけれど、そういう形で東京という、いろいろな可能性、そして歴史を秘めている、そのところを、それぞれが生かしていくということであって、そのことが今、東京にまさしく求められているのではないかと考えております」

 --知事が万葉倶楽部の態度に対して、なかなか厳しい言い方をしていたように記憶している。ソフトランディングを図っているということか

 「いえ、方針転換というよりは、にぎわいを確保するという意味で、これまでも長年、東京都との間でどのような発展をしていくかということを、つぶさにこれまでも交渉を続けてきたということでございます。いよいよ豊洲の市場移転ということが、具体的な日程も定めようとする中において、今、最終というか、詰めをさせていただいているところでございます。私は、これまでの万葉倶楽部の皆さんが各地で展開されてきた事業が豊洲でまた花開くということを願っておりますし、そのために豊洲という新しい地に、にぎわいをもたらしてくださることを期待をしているということでございます」

 「過去、どう言ったかは、つぶさに覚えておりませんが、基本的に、豊洲市場に対して、これから新しいブランドづくりをともに進めていければと考えております」

 --入札制度改革について。先日開かれた入札監視委員会の制度部会で、今年度の入札不調や1者入札による中止がいずれも19%に上ることが明らかにされた。都は、入札監視委員会での議論や業界団体からのヒアリングを経て、必要があれば来年度に制度を見直すと説明しているが、現時点での知事の所見を

 「申し上げますけれども、今は試行段階でございます。今回、監視委員会の方に出されました資料も、まだわずか数カ月の話でございまして、これで全体像をはかるというところまではきておりませんので、見直しうんぬんはその後の話かと思います。そして、いろいろ各紙によって書き方が、どちらから書くかによって随分イメージが変わってくるわけでありますけれども、これまでも、やはり高止まりしていた入札について、今回改正を行うことによって、競争をさらに高めていくとか、そういった効果も表れてきているかと思います」

 「まだ結論を出すのは早いかと思っておりますし、また、業界の方々も、変更することによって不慣れな点もあろうかと思いますが、これから習熟もしていただきたいし、また、業者の方々からのご意見も引き続ききっちりと耳を傾けていきたいと思っております。それから、事後公表ということに変えた点などについては、国の基準と同じでございますので、東京都がとりわけ異質なことをやっているというものではないということは強調しておきたいと思います」

 --地方消費税の見直しについて、首相、官房長官らに働きかける考えはあるか

 「税の話でございますので、まずは、やはり税制に関連する方々への働きかけというのから始めなければなりません。そしてまた、これまでもいろいろな積み重ねで、この税の問題というのが議論されてきているわけでございますし、私も党の、党税調の副会長、インナーではございませんでしたけれども、副会長を務めたこともございます。税というのはいろいろ議論のあるところでございますし、今後どのようにして東京都を発展させていくかの礎にもなってくるかと思いますので、この東京に関連する議員の方々にも大きな声を上げていただいて、ともに東京都としての今後のまちづくりであるとか、社会保障など、必要な財源でございますので、これについてしっかりと応対していきたいと思っております」

 --「Tokyo Tokyo FESTIVAL」について。豊島区ではオリンピックに向けて芸術のプログラムをいろいろ準備されていると聞くが、こういう区の取り組みと連携する考えはあるか

 「ご指摘のとおり、豊島区は、高野区長のもと、『アート・カルチャー』ということを柱にして、大変芸術性の高い町へと今生まれ変わりつつあります。そしてまた、都の芸術劇場も池袋に存在をするということで、これからもそれぞれの区、そしてまた東京都が連携することによって、この文化フェスティバルという意味を高め、そしてまた、都民の皆さんへ浸透させていきたいと思っております」

 「ちなみに、2012年のロンドン大会ですが、さまざまな点から、やはり大変参考になる大会であります。そのロンドン大会の成功の秘訣(ひけつ)は、まずパラリンピックに重点を置いて、そしてまた、まちづくり、再開発とうまく組み合わせた点、『テレワーク』を始めてしっかり今も定着しているという点、それから、12年の大会が終わった後もロンドンへの観光客、いろいろと問題というか、その後、事件なども生じてはいますけれども、それでも観光客は増えてきたという点、そして最後に挙げておきたいのが、文化フェスティバルを非常に成功されたという点、そこでプロデューサーの女性の方からも、いろいろとご苦労話や成功の裏話などを伺いました」

 「象徴的なところでは、『ピカデリーサーカス』という大変有名な、『サーカス』というのは、回る『広場』の意味ですけれども、そこで本当のサーカスをやってしまってというのが、いまだに記憶しておられるかと思いますけれども、世界中のサーカスを呼んできて、ピカデリーサーカスでサーカスをやるという、ちょっとしゃれの利いたようなことをされる。それから、パラリンピックの選手の方々も、水中で写真を撮って、それを広めるとか、いろいろな切り口で、ロンドンの、そしてまたイギリスの持つ多様性などをPRされ、そして文化やわくわく感というのを世界中に知らしめたという点でも、学ぶところは多いと思っています」

 「いずれにしましても、東京の各自治体、大変熱心にこの東京オリンピック・パラリンピックに向けてのイベントなども考えておられますので、当然のことながら、東京都として連携して2020年大会を成功に導いていきたい、このように考えております」

 --屋外広告の件だが、先ほど知事は『規制緩和』という言葉を使った。具体的な考えは? 国や区市町村との調整も考えているのか

 「具体的に申し上げますと、今、このそばのビルでゴジラが壁に書かれている、あれを、高さをどこまでにするかとか、もう、いろいろな規制があると聞いております。今回は、その条例を改正をするというのは、仰るとおり、いろいろな分野にまたがってくるかとは思いますけれども、例えば建設現場などございますよね。建設現場のところはずっと目隠しのように、フェンスであるとか、衝立を立てるケースが多いわけでございますが、そこもパーセンテージとか、いろいろ決まっていると聞いております。そういったことを緩和をすることによって、工事現場そのものがPRの媒体になっていくといったような工夫も可能かと思います。それぞれ交通安全の面からの観点であったり、景観の観点であったり、切り口は異なるかと思いますけれども、しかし、そういったことをカバーし、かつ、新しい東京のまちづくりに資するような広告、条例の見直しということを考えているところであります」

 「フランスなど行きますと、工事現場などは、工事をしているのがわからないぐらい、外のカバーが、例えば『ジョルジュ・サンク』というホテルのリノベーションをやっているときなど、外から見ますと、同じ建物をそのままかかってるんですね、スクリーンとして。ですから、わからないぐらいなのです。マドレーヌ寺院なんかも工事中なのだけれども、外から見ると、そのままの写真がそのまま焼きつけられているような工夫がされていて、工事のときでさえ、こういう景観を考えるのだなというのは、各国いろいろな例がございますので、そういったことも踏まえながら、機運の醸成のために、この街並みを、むしろ生かしていく方向がないか模索もしていきたいということでございます」

 --築地再開発の検討会議では、千客万来施設との両立、共存共栄が可能なコンセプトづくりをお願いする形になるのか

 「まずは自由な発想で、これは築地ということで、皆様、関係、今回のメンバーの方々の自由な発想を出していただくという段階でございます。私はむしろ築地という、これまでの歴史と文化と、そしてまた、いろいろ積み重ねてきた経験などを、さらに花開かせるという観点から、それこそ自由に発想をお願いをしたいと思っております。それによって、また、築地が新たなブランドづくり、古いブランドの部分と新しいブランドの部分が融合できればと思っております。とにかく一等地でございますので、そこを有効活用するのが、まさしく都民にとってのプラスになる、そして日本の大きなランドマークにもなっていくと考えております」

 --民泊について。新宿区の場合は、民泊を月曜から金曜まで受け入れないというふうな条例がつくられようとしている。一方では、国の方では、2030年には6,000万人の外国人観光客を入れると、こういうふうな構想があるようだが、小池都知事の立場としてはどちらの考え方を支持したいか

 「それぞれ地域によって事情が異なると思います。民泊が可能な物件がどれぐらいあるのかなどによって違ってくると思います。まさしく、今、それぞれの地域でご判断といいましょうか、審議されているところでございますので、私はその議論を見守っていくという立場かと思います。国においても、さまざまな議論が行われているところであります。どうやってごみ出しの確保をする中で、ルールをどうやって守ってもらうのかとか、非常に細かな話から、その後、例えば、そこが、いつの間にか、何か拠点になってしまうのではないだろうかといったような心配であるとか、いろいろな角度から、今ご議論いただいてるのではないかと思っております。これからのいろいろな活用方法については、民泊のみならず、さまざまな観点からいろいろな意見が出てくることが望ましいと思っております」

 --豊洲市場の追加対策工事の9件のうち、4件が予定価格を公表しての入札が行われている。不調のリスクを減らす側面もあるということだが、知事の行われた改革が試行といえど、ある意味骨抜きになっているよう印象を持つ

 「まさしく、それは印象だと思います。と申しますのも、一般的な入札は、件数は山ほどあるわけですが、豊洲の場合は、これは追加工事でありまして、既に工事を行われた事業者が決まっているわけであります。そういう中において、短期間の間にこの追加工事を行うというさまざまな制約があるということから、一般的な入札の改革の見直しと、この豊洲の件は少々背景が違ってくるのではないか。また、豊洲の件については、安全の確保ということを最優先に考えて、これまでやってまいりましたし、逆に言えば、市場の関係の皆様方のご理解によって、来年の10月中旬というところまではお決めいただいておりますので、それに間に合わせていくという、別の観点が働いております」

 「よって、これは見直しというのではなくて、極めて豊洲というケースに対応するという観点からのさまざまな、今、対応をしているところでございます。

いずれにしましても、予定価格と入札金額の間の乖離(かいり)ということでありますので、これを、再発注を行うということで、そのヒアリングなどを生かしながら結論が出て、導かれるということを期待をしているところでございます。

以上です。ありがとうございました」