U-18W杯で輝けなかった清宮幸太郎 それでも熱視線、注目の進路は? 

スポーツ異聞
カナダで行われた野球U-18W杯で日本は3位に終わり、清宮(右)は観戦に来た母、幸世さんと抱き合った(矢島康弘撮影)

 カナダのオンタリオ州サンダーベイで開催され、9月10日に閉幕した野球のU-18(18歳以下)ワードカップ(W杯)。高校日本代表は3位に終わり、主将を務めた主砲の清宮幸太郎内野手(東京・早実)も「まだまだ実力がない。全然、打てなかった」と涙にくれた。

 大会期間中、全試合で4番打者を任せられた清宮は、2本塁打を放ち、高校通算で111本塁打まで伸ばしたものの、32打数7安打で打率は.219と低迷。打点も6にとどまった。中でも、1次リーグ第2戦の米国戦(2日)では、4打数ノーヒットに封じ込まれ、準決勝のアジアの宿敵・韓国戦(9日)でも、4打数ノーヒットに終わり、「4番としてキャプテンとして何もできなかった」と悔やんだ。

 米国の投手などに特有な手元で微妙に動くムービングボールに手を焼き、国際大会では定番となっている外角に広いストライクゾーンも困惑する一因になったようだ。金属バットから木製バットへの変更もスムーズにいかなかったようだ。清宮に限らず、日本国内では滅多にない、内野の天然芝は、日本の内野手を悩ませた。

 結果は出なかったが、他国チームや関係者からの清宮への注目度は高かったようだ。閉会式では米国や韓国の選手から、スマートフォンで、記念撮影をせがまれたり、あいさつを受けるシーンもあった。

 この大会で、清宮は高校生活の大会をすべて終了。今後の注目は、プロか大学進学かの進路だが、清宮本人は「まだ決めていない。一番いい選択をできればと思う」と明言しなかった。

 もちろん、今大会の結果がどうであれ、本人が、プロ志望届を日本高校野球連盟に提出すれば、10月のドラフト会議で、目玉となるのは間違いない。パワー、スイングスピードなどはもちろん、スター性、知名度などは抜群だからだ。米大リーグのスカウトも連日ネット裏に陣取り、熱視線を送った。

 一方で、プロ志望届を提出せずに、早大進学を選択すれば、どうなるか? 遠回りすることになり、野球選手としての将来を危惧する声も出ている。あるセ・リーグの関係者は「将来、プロでプレーする気があるなら、高校から直接、プロ入りした方がいい。行きたい、という気持ちが大事」と強調する。

 同じように、大会期間中、ネット裏から見守った米スカウトからは、清宮のハートを問う声が相次いだようだ。共同通信によると、米国では「プロになる気持ちの準備ができているか」を重視するという。大学進学に未練を残すようだとプロとして大成するのは難しいと感じるのは日米共通だ。

 高校生のプロ志望提出期間はドラフト会議の2週間前の10月12日まで。ドラフト会議は26日に開催される。果たして、家族会議での結論は? ファンならずとも注目は集まる。

 ■清宮幸太郎(きよみや・こうたろう) 1999年5月25日、東京都生まれ。早実初等部時代から硬式でプレー、リトルリーグで活躍した。早実高入学後は1年からスラッガーとしてならし、甲子園には1年夏と3年春の2回出場。高校通算111本塁打は最多記録とされる。2017年9月に開催されたU-18W杯で主将を務め、3位に導いた。今秋のドラフトの目玉の1人で進路表明が注目されている。184センチ、100キロ、右投げ左打ち。父は早大ラグビー部出身で、現在トップリーグのヤマハで監督を務める克幸氏。