女子ゴルフ界の未来は明るい!! 勝みなみ、新垣比菜…黄金世代がプロテスト合格

スポーツ異聞
プロテストに合格し、喜びのジャンプをする(左から)新垣、勝、小祝の3選手(高井良治撮影)

 プロ合格の喜びと、アマでの日本ツアー勝利の歓喜はどちらが大きかったのだろうか。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)のプロテストが7月28日まで、富山県の小杉CC(6397ヤード、パー72)で行われ、22人が合格。その中に、2014年にアマながらツアー優勝した勝みなみ(19)の名前もあった。5アンダーで9位に入り、晴れてプロゴルファーの仲間入りを果たした。

 長い道のりだった。勝は鹿児島高1年になったばかりの2014年4月、「KKT杯バンテリンレディース」で当時15歳293日のツアー史上最年少で優勝を飾った。このときにプロ宣言していれば、プロとしてツアーに出場できた。しかし、アマでのゴルフ活動や学業を優先したため、宣言はせず、アマとして2勝目をする道を選んだ。

 しかし、プロの世界は甘いものではない。なかなか2度目の優勝のチャンスはめぐってこなかった。「日本ジュニア選手権」「日本女子アマ」などのタイトルを次々に手にし、アマの頂点には立ったが、ツアーは健闘するものの、勝つまでに至らず、月日は流れた。

 高校3年だった16年、最大のチャンスが訪れた。「ニチレイレディース」で単独首位で最終日を迎えたが、惜しくも2位で涙をのんだ。ついに「2勝目を挙げて、プロ宣言」の目標を果たせないまま、今春、鹿児島高を卒業した。

 卒業後も主催者推薦でツアーには出場できた。もっとも、プライドはある。内心、今回のプロテストに懸けていたようだ。アマの86選手が挑戦。14年サンスポ女子アマ優勝でツアーでトップ10に5度入った実績がある新垣比菜(18)、16年ニッポンハムレディース8位の小祝さくら(19)、13年ワールドレディースサロンパス杯で国内メジャー最年少で予選を通過した松原由美(18)らそうそうたる105人のメンバーが顔をそろえた。

 第1日の7月25日は悪天候によるコンディション不良により、中止に。26日に、第1R(ラウンド)と第2Rを行う過密日程に。勝は、第1Rを「71」、第2Rは「70」、第3Rは「70」、最終Rは「72」。連日、緊張感に包まれ、ガチガチになった中でのプレー。パッティングに苦しみながら、待ちに待った“吉報”に思わず涙を流した。

 遠回りに見えたが、遠回りではなかった。アマながら、ツアーは史上最多の69試合に出場し、プロにもまれながら強くなっていった。

 22人の合格者のうち、新垣、小祝ら11人が勝と同学年の高卒1年目だ。合格者全員がアンダーパーで、記録が残る1996年以降では初というハイレベルの激戦だった。22人の平均年齢は20.4歳という異例ともいえる若さで、近い将来の女子ゴルフ界を支える面々だ。

 くしくも、長い間、女子ゴルフ界を引っ張ってきた宮里藍(32)が今シーズン限りでの引退を表明。勝は、藍にあこがれ、背中を追い続けてきた1人。バトンタッチされた若い黄金世代が次代を牽引する。その先頭を勝は走り抜く。