面接の質問で「No」と答えたらどうなるか実験してみた!

プロが指南 就活の極意
大和ハウス工業の採用面接前、担当者から説明を受ける学生=6月1日午前、大阪市

 新卒の就職活動において、「話を盛る」ことは常識化していますが、その理由は企業の質問内容に原因があると考えています。例えば下記のような質問があった場合、皆さんは何て答えるでしょうか。

 「大学時代にチームワークを発揮した経験を答えてください」

 「挫折した経験を教えてください」

 「大学の学業で最も熱心に取り組んだ科目について教えてください」

 これらの質問はいたってオーソドックスな質問ですが、本音ベースで全て答えられる就活生がどれくらいいるでしょうか。個人的見解ではおそらく半分もいないのが実情でしょう。しかし、就活になると、どの就活生も上記の質問に該当する人物に仕上げてしまっているのが現実です。

 学生のリアルな本音を伝えると、下記のようになります。

 「サークルで楽しくやっていただけで、チームワークっていうほどの経験はない」

 「挫折経験なんて、そもそもあるわけない。甲子園目指していたやつだけじゃないか?」

 「大学の授業は記憶に残っていない。というより、今の大人だって大学で勉強していなかったじゃん」

 結局のところ、面接で「聞かれるから」仕方なくそれに合わせて用意しているのが実情でしょう。就活生がみんな面接官に合わせているので、結局“内定を取るためだけ”の就活力の偏差値が上がっている状況です。

 ここで一つ面白い話をしましょう。本来であれば絶対にやってはいけないことですが、参考にしてほしいと思います。上記のような就活のカラクリに気付いた就活生が、「本音ベース」で面接に臨む実験をしていたのです。ちなみに彼は某外資系コンサルに早期内定している方なので、就活的に言えば“超優秀層”に入る方でしょう。某大手IT企業の面接では「本音ベース」で臨むために、下記のような受け答えをしていました。

 --学生時代に頑張ったことは

 「筋トレです」

 --あなたの強みは

 「優しいところです」

 --就活の軸は

 「待遇が良く、親が納得する良い企業を見ています」

 この答えは彼なりに本音で考えたものをそのまま言ったらしいのですが、面接中に面接官の顔がゆがんでいくのが分かったそうで、何とも言えない雰囲気が漂っていたということです。そして結果としては、見事に不合格。

 もちろん面接なので、確固たる合否の基準があるわけではありません。なのでこの結果から「本音ベースだと不合格になる」という結論にはなりませんが、ほとんどの就活生が「本音ベース」で伝えることのリスクを恐れているのは、上述したようなやり取りによって面接官の評価が変わることを危惧しているからにほかなりません。

 就活には、暗黙のルールが存在するので、そのルールすら理解していない学生は「危険人物」と見なされてはじかれてしまうのです。そのため結局は金太郎あめのような就活生を生み出しているし、就活生自身もその不自然さには十分に気づいています。

 現在の新卒採用にはさまざまな問題がありますが、企業側がリスクを取って従来のやり方を変えない限り、何も変わらないでしょう。(「内定塾」塾長 池田陽介)

 ここ10数年で新卒の就職活動も大きく変化してきました。今年は特に変化の年になります!新卒の就職活動は、世の経済状況や世相を反映しやすく、年によって状況が異なります。東京、名古屋、大阪の主要都市を中心に全国12校舎を持つ、就活塾・予備校最大手の「内定塾」講師が週替わりで、就活事情の最前線をご紹介します。

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