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予約システム・災害派遣時の対応…自衛隊の大規模接種、試行錯誤の運営

 新型コロナウイルスワクチン大規模接種センター東京会場の視察を終え、記者の質問に答える菅首相。左は岸防衛相、中央は中山泰秀防衛副大臣=24日午後、東京都千代田区(代表撮影)
 新型コロナウイルスワクチン大規模接種センター東京会場の視察を終え、記者の質問に答える菅首相。左は岸防衛相、中央は中山泰秀防衛副大臣=24日午後、東京都千代田区(代表撮影)

 自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種が東京と大阪の会場で24日から始まった。「市区町村によるワクチン接種を強力に後押しする」(岸信夫防衛相)として設置が決まり、菅義偉(すが・よしひで)首相が4月27日に正式に立ち上げを指示してから1カ月足らずでの開設となった。予約をめぐるシステム上の課題や、災害派遣が必要となった際の人繰りなどリスクも多く、試行錯誤の運営となる。

 「自衛隊は新型コロナについても『最後のとりで』として期待されている。ワクチン接種でも、国民の命と健康を守る役割を十分果たすことを期待する」

 首相は5月24日、大規模接種センターの東京会場となっている大手町合同庁舎3号館(東京都千代田区)を訪れ、現地で接種隊長を務める河野修一1等陸佐らをこう激励した。

 センターをめぐっては、開設当日となっても運営上の課題が指摘されている。短期間で構築した予約システムは接種券番号を管理する自治体のシステムと連携しておらず、完全に架空予約を防ぐことはできない。

 報道のため架空予約をした朝日新聞出版のニュースサイト「AERA dot.(アエラドット)」と毎日新聞には、防衛省が抗議した。ただ、悪意を持ってでたらめな接種券番号で予約枠を埋めることは、現段階でも防ぐことができないという。

 また、梅雨に入り自然災害が起きやすくなってくることも懸念事項の一つだ。自衛隊は東京と大阪の大規模接種センターを運営するため、全国の自衛隊病院や部隊から医師資格を有する医官約80人、看護師資格を持つ看護官約200人を集めている。

 加藤勝信官房長官は24日の記者会見で「災害派遣と大規模接種センターの運営は両立し得る態勢となっている」と指摘し、「大規模な自然災害が発生すれば、被害状況に応じ救援任務に影響を与えないよう、センターの運営態勢を適切に判断する」と強調した。

 自衛隊関係者は「大規模接種に自然災害と、7月23日に開幕する東京五輪が重なれば、自衛隊にとって『多正面』だ。やりくりで切り抜けるしかない」と語る。(大橋拓史)

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