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野党急転、対決モード 入管法改正案阻止へ委員長解任案 法相不信任案も視野

院法務委員長に対する解任決議案を提出する立憲民主党・階猛氏(左から2人目)ら野党議員=14日午後、国会内(春名中撮影)
院法務委員長に対する解任決議案を提出する立憲民主党・階猛氏(左から2人目)ら野党議員=14日午後、国会内(春名中撮影)

 外国人の収容や送還のルールを見直す入管難民法改正案の審議をめぐり、立憲民主、共産、社民3党は14日夜、衆院法務委員会での採決を阻止するため義家弘介法務委員長(自民党)の解任決議案を衆院に提出した。入管施設収容中のスリランカ人女性が3月に死亡した事案をめぐる政府の対応に反発した。新型コロナウイルス禍で与党と協調姿勢をとってきた野党は、今国会終盤を迎えて一転、対決モードに入った。

 野党が問題視したのは法案の内容が「国際基準に即していない」ことに加え、スリランカ人女性が死亡した事案に関し、法務省の事実関係の説明が不十分とみているからだ。

 野党は真相解明を優先すべきだと主張し、採決の条件として、女性の収容時のビデオ映像を開示するよう要求した。10項目の修正も求めた。与党は13日夜から14日夕まで続いた協議で「退去強制命令違反に対する罰則の削除」など多くの修正を容認。与野党は合意に近づいたが、法務省がビデオの早期開示を拒み、協議は最終段階で決裂した。

 野党は1月召集の今国会では「日程闘争より中身」(立民の安住淳国対委員長)との姿勢で臨んできた。新型コロナ特別措置法・感染症法改正案の審議では、当初反対を主張したが、刑事罰を法案から削除させて賛成。国民投票法改正案審議でも審議拒否の姿勢を一転させ、修正案を与党に採用させた上で11日の衆院本会議で賛成した。

 左派の支持層や議員からは「対決姿勢が足りない」との不満の声も出ていた。だが、女性の死亡事案をめぐる政府の対応に対してはSNS(会員制交流サイト)でも批判的な声が増えつつあり、野党に世論の追い風が吹くと判断した。11日、立民の枝野幸男代表がツイッターに動画を投稿し「真相を明らかにしないで(改正案の)審議を進めるわけにはいかない。廃案に」と訴え、対決ムードが高まった。

 与党は18日の衆院本会議で義家氏への解任案を否決する方針。安住氏は14日夜、記者団に「この戦いは長期におよぶ。(義家氏解任案は)まず第一弾だ」と述べ、上川陽子法相不信任決議案の提出も示唆した。

 与党が改正案の採決に踏み切って可決した場合も、その後の参院審議は荒れ模様となる。そうなれば、6月16日の会期末間際に野党が内閣不信任決議案を提出する公算が大きくなる。(田中一世)

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