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【主張】デジタル庁発足へ 改革の全体像を提示せよ

 デジタル改革関連6法が12日成立し、改革の司令塔としてデジタル庁が9月1日に発足する。行政システムの効率化などを進める役割を担う。

 新型コロナウイルス禍は、海外に比べ日本の行政手続きの深刻な遅れを浮き彫りにした。

 デジタル庁を通じて行政手続きのオンライン化を推進するだけでなく、非効率な縦割り行政を打破する起爆剤として活用すべきだ。

 ただ、行政のデジタル化は、それ自体が目的ではないことを認識しておく必要がある。

 オンライン化などによって行政手続きの簡素化や効率化を図り、国民生活の利便性を高めることが何より重要である。国民が便利さを実感できるデジタル改革を進めてもらいたい。

 内閣直属の組織となるデジタル庁は首相がトップを務める。業務を統括する担当閣僚や事務次官級の「デジタル監」を配置する。職員は500人規模とし、このうち120人程度はシステムエンジニアなど、専門的な知識を持つ民間人を採用する。

 デジタル行政における司令塔の役割を発揮できるよう、他省庁に業務見直しを勧告したり、関連予算を集約したりする権限を持たせる。各自治体が発注するシステムの標準化も進めることにしており、総務省と連携して全国規模で行政の効率化を図ってほしい。

 コロナ禍に対応して国民に一律10万円を支給した特別定額給付金は、自治体が個別にシステムを構築したことで支給が遅れた。この反省を踏まえ、希望すれば給付金を受け取る預貯金口座をマイナンバーと一緒に登録できる仕組みも設ける。必要に応じて口座の登録義務化も検討すべきだ。

 医療や教育などの行政手続きも段階的にオンライン化し、簡素化する方針だ。国民の理解と協力を得るためにも、デジタル改革の全体像を早期に提示し、国民の利便性を向上させる道筋を明らかにしてもらいたい。

 ワクチン接種の予約を受け付ける自治体の窓口に電話が殺到し、予約ができない高齢者は不安と不満を募らせている。デジタル改革はこうした事態を打開するために必要な取り組みだ。同時に個人情報の保護の徹底も欠かせない。

 デジタル化の推進にあたっては情報管理のあり方が厳しく問われることを忘れてはならない。

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