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国際機関ポスト獲得戦略的に 政府が取り組み強化 中国巻き返しへ

 昨年の世界知的所有権機関(WIPO)の事務局長選では米国などが中国人候補の選出阻止に動き、日本も自国候補を取り下げて米国の推す候補を支援した。日本として友好国との連携も重要になる。

 今月2日には世界貿易機関(WTO)事務局長上級補佐官に外務省国際貿易課長などを務めた宇山智哉氏が就任した。WTO改革などにあたるオコンジョイウェアラ事務局長を直接支える新設の幹部ポストで、日本政府の働きかけが奏功した。外務省関係者は「アジアの貿易問題や貿易の構造を熟知している」と期待をかける。

 国連は途上国支援や平和維持活動などで、世界各国の企業から物品やサービスを購入し、年によっては全体の調達額が2兆円を超える。だが、日本企業の参入は中国などの後塵(こうじん)を拝している。

 2019年の国連の調達額は199億ドル(約2・2兆円)に上ったが、このうち日本企業は1%に満たない約1・33億ドル(約140億円)。米国や中国だけでなく、韓国も下回り、世界で39位だった。

 国連が調達するものは輸送サービスや自動車、簡易住宅、食糧、医薬品など多岐にわたる。入札の参加や国連の各機関の調達情報を知るには登録が必要になるが、日本企業の登録は中国や韓国より少ない。

 このため、外務省は国連の調達に関するセミナーを開催しており、今年2月には約200社が参加した。セミナーに参加した企業が国連児童基金(UNICEF)に新型コロナウイルスワクチンを保管する冷凍庫を納入することが決まるなど、実績も出始めている。

 国連の途上国支援はアフリカや中東が中心で日本企業は輸送費などで不利な面もあるが、外務省は「すぐれた製品やサービスを持つ日本企業への期待は高く、新たな市場に進出する糸口にもなる」と話す。(田村龍彦)

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