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立民・枝野氏、内閣不信任案提出探る 政権との対立軸強調、慎重論も

立憲民主党・枝野幸男代表(春名中撮影)
立憲民主党・枝野幸男代表(春名中撮影)

 立憲民主党の枝野幸男代表は大型連休明けの今国会終盤戦で、菅義偉内閣に対する不信任決議案を6月16日の会期末までに提出するか否かの判断を迫られる。次期衆院選を控え、党内では対立軸を打ち出すため提出論が強い。ただ、与党の反対多数で否決されるのが確実で、新型コロナウイルス感染拡大の局面で出せば「政局優先」と批判される懸念もあり、国会やコロナの状況を見極めて判断する。

 野党は決議案をほぼ毎年提出してきたが、昨年は6年ぶりに提出ゼロだった。今国会も、大半の立民幹部は「政治空白を作れる状況ではない」(枝野氏)と慎重な発言を繰り返す。例外は、安住淳国対委員長が4月の衆参3選挙の選挙戦を控えた時期に、複数回提出に言及しただけである。

 ただ、今年は秋までに衆院選が行われる。立民内では、コロナ対応の不備などを理由とする2年ぶりの提出論が高まっている。その場合も早期提出はせず、会期末までコロナ対策や東京五輪・パラリンピック開催の是非に関して追及を続けたい考えだ。

 首相は決議案が提出されれば衆院解散の大義になるとの認識を示す。ただ、立民では「解散はいつでも立民の損得は大差ない」というのが大方の認識だ。ワクチン接種が滞れば与党への失望が強まる一方、接種が進めば安心感が広がり、五輪開催も与党の追い風となり得る。

 また、提出されても、衆院議員任期満了間際の9月まで解散はないとみる向きが強い。直近20年間の18回の提出に対し、時の首相が衆院解散を選択したのは1回で、菅首相はコロナ対応を優先せざるを得ない状況でもあるからだ。党内には「提出しても意義が国民に伝わらず反感を買うだけ」との慎重論も一部にある。

 立民が恐れていたのは昨年秋か年末の解散だった。発足直後の菅内閣が高支持率を誇った一方、9月に結党した立民は選挙準備が整わなかった。関係者によれば、11月に水面下で実施した情勢調査で、25選挙区ある東京都で1勝という結果で、枝野氏もショックを受けていたという。

 その後、昨年10月に28だった設置済みの都道府県連は現在46に増え、289選挙区中186しか決まっていなかった立候補予定者は207になった。立民幹部は、次期衆院選での政権交代は極めて困難だが、現在110の議席の上積みは期待できるとの見通しを示し、「昨年解散されたら半減した可能性があった。首相に救われた」と語る。(田中一世)

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