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首相、憲法改正に意欲示すも国会の具体的な議論は進まず

第23回公開憲法フォーラムにビデオメッセージを寄せる菅義偉首相(自民党総裁)=3日午後、東京都千代田区(広池慶一撮影)
第23回公開憲法フォーラムにビデオメッセージを寄せる菅義偉首相(自民党総裁)=3日午後、東京都千代田区(広池慶一撮影)

 菅義偉首相(自民党総裁)は憲法改正を求める団体が開いた3日の集会で、緊急事態対応や自衛隊の明記といった詳細に触れた上で憲法改正に強い意欲を示した。ただ、国会で憲法改正原案をまとめるための動きは具体化しておらず、出席者からは改憲論議の進展を求める声が上がった。

 「大震災の発生と感染症の蔓延などが重なったらこの国はどうなるのか」。自民党の下村博文政調会長は集会でこう訴え、緊急時に限って政府の権限強化を可能とする緊急事態条項を新設する必要性を強調した。

 新型コロナウイルスの蔓延に伴い、憲法に明記されている国会議員の任期や本会議の定足数をどうすべきかという課題も合わせて浮き彫りとなったにもかかわらず、国会の対応は遅々として進んでいない。

 このため、集会では出席者から改憲論議の活発化を求める声が続出した。

 経団連の井上隆常務理事は「国としても今回の危機を奇貨として国家危機管理の在り方に関して真剣に議論を進めていただきたい」と要望。日本青年会議所の佐藤友哉副会頭も「今の憲法には住民自治を明確に示す言葉がない。感染対策は地域によってさまざまだ。地域に合った対策が打てるよう国と自治体の権限の在り方を考えるべきだ」と強調した。

 国会の動きが鈍い背景には、憲法審査会での改憲論議が与野党対立のあおりを受ける事情がある。もともと野党第一党の立憲民主党は憲法改正に前向きではなく、自民党も政治的エネルギーを要する改憲に精力的とはいえなかった。

 とはいえ、新型コロナといった感染症だけでなく、軍事力を高める中国の脅威などに現実的に対応するためには憲法改正が不可欠との指摘は強まっている。

 ジャーナリストの櫻井よしこ氏は集会で行った基調提言で、次のように国会議員らの奮起を促した。

 「一日も早く憲法改正をしなければならない、国際情勢を見るとぐずぐずしている暇は一瞬たりともないと言ってきた。時間がたてばたつほど国際情勢は難しくなる」(内藤慎二)

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