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参院憲法審ようやく始動も先行き不透明 国民投票法は採決窮屈

3年ぶりに開催された参院憲法審査会。中央は林芳正会長=28日午前、参院第41委員会室(春名中撮影)
3年ぶりに開催された参院憲法審査会。中央は林芳正会長=28日午前、参院第41委員会室(春名中撮影)

 参院憲法審査会は28日、3年2カ月ぶりに本格的な審議を行った。憲法改正手続きを定めた国民投票法改正案について、与野党が今国会中に「何らかの結論を得る」とした合意の重みを自覚したとの見方もある。ただ、6月16日の会期末までの日程は窮屈で、8国会継続審議となっている改正案が成立に至るかどうかが焦点となる。

 「憲法には緊急事態条項がないため不安を訴える国民がいる。危機を克服するための議論をするのは国会の務めだ」

 自民党の山谷えり子元拉致問題担当相は憲法審で、大災害や感染症などから国民を守るためには(緊急時に迅速な対応を可能とする)緊急事態条項の新設が不可欠だと訴えた。

 一方、立憲民主党の打越さく良氏はこうした指摘に関して「緊急事態宣言下の現状を利用して、全く緊急性がない改憲に向けた議論を進めようと主張しているとしか思えない」と反発。国政選挙で立民と連携を強める共産党の山添拓氏も「緊急事態条項は危険で無用だ。新型コロナウイルスの危機に便乗して改憲論議をあおるのは究極の火事場泥棒だ」と同調した。

 この日、新型コロナ禍の憲法問題とともに取り上げられた国民投票法改正案をめぐっては、昨年12月に自民の二階俊博、立民の福山哲郎両幹事長が今国会で「何らかの結論を得る」と確認。二階氏は19日の記者会見で、「何らかの結論」とは衆参両院での採決を指すと明言している。

 参院では当初、改正案が衆院を通過してから憲法審を動かす方針だったが、公党間の合意を重視。審議を行う環境を整えるには“アイドリング期間”が必要だとの判断もあり、衆院通過前の開催を決めた。

 また、これ以上の「休眠」は国民の反発を招きかねないとの危機感が背中を押したとの指摘もある。日本維新の会は「指導力と決断力」を欠いているとして、これまで林芳正会長(自民)の不信任動議を2度にわたり提出。いずれも否決されたが、今国会も憲法審が開かれなければ、国民からも「国会の責任放棄」と批判される可能性があった。

 改正案は5月6日の衆院憲法審で採決される公算が大きい。ただ、参院側の審議時間を考えると会期末までの日程に余裕はなく、自民は「強引に動けば批判され、衆院選に影響するかもしれない」(幹部)と、成立に向けて細心の注意を払う構えだ。(今仲信博)

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