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岸田氏、総裁選に痛手 衆院選へ揺らぐ自公共闘

戦を受け、支援者にあいさつする岸田文雄前政調会長=25日夜、広島市(永原慎吾撮影)
戦を受け、支援者にあいさつする岸田文雄前政調会長=25日夜、広島市(永原慎吾撮影)

 自民党広島県連会長の岸田文雄前政調会長は、岸田派(宏池会)を挙げた総力戦で参院広島選挙区再選挙に臨んだが、公認候補の敗北で大きな痛手となった。次期総裁選への出馬を目指す岸田氏の求心力低下は避けられそうもない。公明党も全面支援が実らず、初めて公認候補を擁立する次期衆院選広島3区で自民側から「見返り票」を得られるのか不安を残した。

 「『政治とカネ』の問題への県民の怒りは大変大きいものがあると感じた」。岸田氏は自民新人の西田英範氏の敗北が確実となった25日夜、広島市内のホテルで記者団にこう語った。再選挙は、公選法違反で有罪となった河井案里前参院議員の当選無効に伴い行われた。「政治とカネ」の問題に対する有権者の視線は厳しく、保守王国として「勝って当然」(党幹部)との見方はもろくも崩れた。

 特に岸田氏のショックは大きい。

 「頑張っております。引き続きよろしくお願いします」

 20日朝、岸田氏は二階俊博幹事長に電話で、こう支援を要請。岸田派は過去の国政選挙対応で二階派(志帥会)と対立したこともあったが、岸田氏は選挙期間中の二階氏への情勢報告を欠かさず、党の勝利を優先した。なりふり構わない戦いぶりに県議からは「まるで岸田さんの選挙じゃ」との声も出たが、本拠地での負けは党内での存在感の低下につながりかねない。

 一方、公明は自民が地盤としてきた衆院広島3区に斉藤鉄夫副代表の擁立を決めたことで、与党内にしこりが残る中で選挙戦に臨む形となった。自民の支援がなければ斉藤氏の当選は厳しく、再選挙は「恩を売る」絶好の機会だった。

 「こちらも全力を挙げて頑張ります」

 斉藤氏は2日、県内の有力な公明支持者らとともに西田氏の選挙事務所を訪れた。公明票は県内で最大20万票近く。逆風の選挙を「公明のおかげ」で勝てば、衆院広島3区で自民の全面的な協力を得られる公算が大きくなる。このため、比例中国ブロックの全地方議員約170人を広島入りさせて票の上積みを図る「異例の対応」(公明幹部)をとった。

 だが、西田氏の当選にはつながらず、公明幹部は「うちが頑張ったことについては、しっかり自民に受け止めてもらいたい」と不安げに語った。(永原慎吾、力武崇樹)

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