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自民尖閣提言 玉虫色の決着 国防部会・国交部会 意見対立

自民党の国土交通、国防両部会などの合同会議であいさつする大塚拓国防部会長(奥左)=1日午後、東京・永田町の党本部
自民党の国土交通、国防両部会などの合同会議であいさつする大塚拓国防部会長(奥左)=1日午後、東京・永田町の党本部

 自民党の国防部会、国土交通部会などが1日にまとめた尖閣諸島(沖縄県石垣市)の防衛に関する緊急提言をめぐっては、海上保安庁法の改正の是非で両部会の意見が真っ向から対立した。自衛隊派遣の前段階として海保の機能を強化するため、同法改正の必要性を訴える国防部会に対し、国交部会は改正は不要と主張。最終的には「必要があれば法整備も検討する」との“玉虫色”の表現で決着した。

 1日の両部会による合同会議後、大塚拓・国防部会長は記者団に「自民党が『ワンボイス』でまとまることができた」と成果を強調した。提言は法整備に関して具体的な法律名を記載しておらず、大塚氏は「特定の法律や条文を念頭に置いたものではない」と繰り返し指摘した。

 ただ、同席した平口洋・国交部会長は「海保は全力を尽くしており、(海保法)改正は必要ないという意見もある。将来的に穴があるならば、自衛隊法、海保法(の改正)を検討する」と述べるなど、見解の食い違いも露呈した。

 国防部会が国交部会に示した原案では「必要な法整備を行うこと」と記載されており、表現が弱まった感は否めない。合同会議に出席した政府関係者は「議論の中心は海保法だった」と話す。

 尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返す中国海警局は2018年に中央軍事委員会の指揮下に入り、今年2月に施行された海警法で防衛作戦を遂行すると規定されている。準軍事組織としての位置付けが明確になったといえる。

 尖閣諸島周辺の情勢が厳しくなったことを踏まえ、国防部会は海警に対処する海保の武器使用権限について整理した。2月25日の国防部会では、海警が尖閣諸島への上陸を試みた場合、「重大凶悪犯罪」とみなして相手に危害を加える「危害射撃」が可能との見解を海保から引き出した。

 この狙いについて自民党関係者は「中国が尖閣諸島への上陸を強行すれば撃ちあいになり、そうなれば自衛隊と米軍が出てくるというメッセージを送るためだ」と話す。

 もっとも、尖閣諸島への上陸を強行する可能性があるのは海警だけでなく、30万人以上いるとされる海上民兵が乗る漁船群が上陸を試みるケースも想定される。

 海保で対処しきれない場合、日本政府は海上警備行動を発令して海上自衛隊を投入することになるが、この際の海自の武器使用根拠は海保と同じだ。

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