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石破氏、“毒”抜け新境地か 存在感低下も政権批判控え

東京都小平市長選応援に駆けつけ、記念撮影に応じる自民党の石破茂元幹事長=3日夜、西武新宿線花小金井駅前(奥原慎平撮影)
東京都小平市長選応援に駆けつけ、記念撮影に応じる自民党の石破茂元幹事長=3日夜、西武新宿線花小金井駅前(奥原慎平撮影)

 昨年9月の自民党総裁選に敗れた石破茂元幹事長のメディアなどでの露出が減り、存在感が低下している。自身を支える石破派(水月会)は休会者や退会者が相次ぎ、次期総裁選を見据えた足場は揺らぐ。ただ、安倍晋三前政権時とは対照的に、菅義偉(すが・よしひで)首相に協力的な姿勢をとる石破氏に、党内からは好意的な見方も出始めている。

 石破氏は3日夕、東京都小平市長選に出馬した自民系候補の応援に現地入りし、声を張り上げた。かつては知名度を買われ、各地の選挙の応援に呼ばれていたが、最近はめずらしい。

 石破氏は総裁選で惨敗し、石破派の会長辞任に追い込まれた。山本有二元農林水産相は休会し、伊藤達也元金融担当相ら2人は退会した。メディア出演の機会も以前より減っている。

 発信は週に1度、ブログを更新する程度だが、そこで目立つのが菅政権を支えるスタンスだ。1月には内閣支持率の急落で浮足立つ党内の議員に対し、「選挙が危ないので総裁を代えようなどという考え方があるとすればもっての外」と書き込み、首相を擁護した。安倍政権時、野党の首相批判に同調して党内の不興を買った姿はない。

 党中堅は「(以前は)安倍氏への嫉妬心が強すぎて、言葉が先走っていたのではないか」と指摘する。別の中堅は「石破氏から“毒っぽさ”が抜けた。(ポスト菅の)有力な選択肢の1人だろう」と話す。

 現実的には派閥は実質16人になり、総裁選出馬に必要な20人の推薦人確保もおぼつかない状況だが、本人に気にするそぶりはない。3月に伊藤氏が退会した直後には、党歌の歌詞を手話で表現する自身の動画を投稿し、満足げな様子を見せた。派閥幹部は「推薦人集めが厳しくなったとか考えていない。無の境地になっている」と評した。(奥原慎平)

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