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埼玉県立4病院が独法化 赤字体質脱却図る

独立行政法人に移行した県立がんセンター=埼玉県伊奈町(同県提供)
独立行政法人に移行した県立がんセンター=埼玉県伊奈町(同県提供)

 埼玉県立4病院が新年度から独立行政法人に移行した。病院側に幅広い権限が付与されるメリットを生かして先端医療の提供体制強化や医師の増員を図り、今後5年間で経常収支の赤字体質からの脱却を目指す。

 4病院は、循環器・呼吸器病センター(熊谷市)、がんセンター(伊奈町)、小児医療センター(さいたま市)、精神医療センター(伊奈町)で、高度な専門医療を扱う「専門病院」と位置づけられる。経営状況が厳しく赤字が続いていたため、経営状況を改善して持続可能な医療提供体制を整えるため独法化に踏み切った。

 計画によると、患者の遺伝子情報に基づき各人にとって最適な治療法を提供する「がんゲノム医療」の推進や、地域医療機関との連携強化を図ることで、患者の満足度向上を目指す。

 また、精神医療センター以外の3病院では医師を計45人増やす。県直営の場合、給与体系や定数の変更には議会の承認が必要だが、独法化によって柔軟な対応が可能になるためだ。

 病床の効率運用にも取り組む。令和7年度の使用率を循環器・呼吸器病センターで81・0%(元年度比5・8ポイント増)、がんセンターで82・2%(同5・6ポイント増)に引き上げることを目標に据える。一連の施策を経営改善につなげ、3年度に19億円の赤字となっている経常収支を、7年度に4億円の黒字とする計画だ。

 一方、過度な採算性追求が、不採算部門の切り捨てなどを招きかねないと懸念する医療関係者も少なくない。大野元裕知事は「独法化は『民営化』ではなく、県立病院であることに変わりはない。不採算部門についても必要な医療を担う」と強調している。(中村智隆)

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