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景況感、飲食などの回復遅れ 蔓延防止措置も「重し」に

東京・新橋の飲食店街=1日午後
東京・新橋の飲食店街=1日午後

 日本銀行が1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)は、大企業製造業の景況感が新型コロナウイルスの感染拡大前の水準を回復する一方、宿泊や飲食などは新型コロナの影響を受け景況感が大きく悪化するなど、非製造業の回復の遅れが鮮明となった。感染拡大が「第4波」に入ったとの見方も広がりつつある。政府は1日、緊急事態宣言に準じた「蔓延(まんえん)防止等重点措置」を一部地域に適用した。非製造業を中心に、企業心理がさらに冷え込む懸念がある。

 大企業非製造業の景況感は、緊急事態宣言の解除などから3四半期連続で改善したとはいえ、製造業に比べ回復の歩みは遅い。

 4都県の緊急事態宣言は3月21日で解除されたが、ビジネスホテル「ワシントンホテル」などを展開する藤田観光の広報担当者は、新型コロナの感染再拡大の可能性は拭えず、本格的な需要回復の見込みは「分からない」と話す。

 とくに新型コロナの影響が大きいのが、対面サービスを伴う、「宿泊・飲食」やテーマパーク、映画館といった「対個人サービス」だ。感染「第3波」の影響で政府の観光支援事業「Go To トラベル」は昨年末に全国で一時停止。営業時間の短縮要請で、飲食店などの需要も激減した。

 今回の短観では先行きについて、大企業非製造業の3カ月後の景況感は「マイナス1」で足元から横ばいだった。しかし、今後も新型コロナの変異株の拡大や、感染「第4波」などが懸念される。厳しい状況が続けば、下落基調に転じる可能性がある。

 また、政府は1日、大阪など3府県で「蔓延防止等重点措置」を適用。期間は5日から1カ月間で、対象地域の知事は、飲食店への営業時間短縮などの命令が可能となる。このため、飲食業などの景況感はさらに悪化しそうだ。

 東京商工リサーチによれば、3月31日までの新型コロナ関連の経営破綻は1256件で、うち飲食業が222件(17・7%)と最も多い。蔓延防止等重点措置の適用地域が拡大していけば、「飲食業を中心に経営環境にマイナスに働く」(東京商工リサーチ)のは必至だ。

 (大柳聡庸、岡田美月)

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