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都が国境離島の基礎調査を実施へ 中国との安保環境緊迫で

東京都庁=東京都新宿区
東京都庁=東京都新宿区

 東京都は国境離島である沖ノ鳥島と南鳥島の保全強化に向け、令和3年度当初予算案に関連費用を計上した。漁業、環境などに関して国と情報共有して両島の活用法を探るほか、島に関するホームページの開設やシンポジウム開催に取り組む。国境離島をめぐる安全保障環境が厳しさを増す中、両島の重要性を発信して保全の機運を高める。(大森貴弘)

 都は昨年10月、国境離島を担当する部署を新設し、専任の部長と課長を置いた。小池百合子知事はその直後、海洋政策を担当する小此木八郎領土問題担当相と面会し、沖ノ鳥島と南鳥島に関して情報共有の強化を求めた。面会後、小池氏は報道陣の取材に「安全保障の観点も踏まえて要望した」と述べた。

 背景には両島をめぐる安全保障環境の緊迫がある。

 中国政府は沖ノ鳥島を岩とし、排他的経済水域(EEZ)の設定は認められないと主張。日本政府に無断で、周辺海域で海底地形などの調査を繰り返す。

 南鳥島のEEZ内には、世界需要の数百年分に及ぶレアアースが存在するとの調査結果がある。レアアースはハイテク産業に欠かせない戦略物資だ。平成22年、尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖での中国漁船衝突事件後、中国は日本向けの輸出を規制した。

 こうした状況を踏まえ、都は両島の利活用に向けた対策を強化する。令和3年度当初予算案に5千万円を計上し、4月以降、基礎調査と情報発信の2本柱で取り組みを始める。

 基礎調査は、農林水産省や環境省のほか、民間の海洋研究機関、大学などと連携して情報収集を進める。その上で、周辺海域の漁業資源や島の植生など、どの分野を本格的に調査するか探る。「アプローチのためのアプローチ」(都担当者)との位置づけだ。

 情報発信では、島の認知度を高める。両島を紹介する専用ホームページを開設するほか、政府や研究機関と共同で、講演会やシンポジウムなどの開催も検討している。

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