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古民家、石蔵…歴史的建造物をオフィスに コロナ禍でテレワーク需要拡大

オフィスとして活用する実証実験が行われた古民家「小島家住宅」=埼玉県川越市(市提供)
オフィスとして活用する実証実験が行われた古民家「小島家住宅」=埼玉県川越市(市提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大長期化に伴うテレワークなどの浸透を背景に、自治体が主導して歴史的建造物をオフィスとして活用する動きが広がっている。郊外での仕事スペースの需要に応えるとともに、働きやすい環境を整えることで定住者の増加につなげる狙いもある。

 埼玉県川越市は、明治時代に建てられた古民家「綾部家」と「小島家住宅」に机やWi-Fiなどのオフィス環境を整備し、事業者に貸し出す実証実験を行った。実験には約20のベンチャー企業などが参加し、シェアオフィスやワーキングスペースとして使用した。

 昔ながらの町並みを残し「小江戸」と称される川越市には古い建物が多く残っているが、近年、維持費の捻出に困った所有者が駐車場などに建て替えるケースが目立つ。

 市都市景観課の担当者は「オフィスへの転換という安定的に収入が得られる選択肢を提示することで、所有者が建て替えを思いとどまるきっかけになる可能性がある。今後も所有者と事業者のマッチングに向けて環境整備を進めていきたい」と説明する。

 一方、同県小川町は築約100年の石蔵を改修したサテライトオフィス「NESTo(ネスト)」を4月末にも開設する。

 石蔵は面積約180平方メートルの平屋で、かつては絹やたばこの倉庫として使われていた。所有者から公共的な用途で活用できないかという相談を受け、町などが平成30年から映画上映会などの会場に用いている。

 テレワークの広がりを踏まえ、町などは石蔵をオフィスとして活用することを計画し、昨年11月に改装工事を始めた。

 地元の関係者には、趣深さを備えたテレワーク環境を設けることで移住の呼び水にしたいという思いもある。

 町政策推進課の担当者は「小川町は東京都心から鉄道で1時間弱の距離でありながら、豊かな自然に囲まれている。『テレワークができる環境さえ整えば住んでみたい』との声も多い。NESToのオープンで移住人口の増加を図りたい」と話している。(竹之内秀介)

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