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アジア太平洋のワクチン物流網支援 25カ国に45億円 中国牽制

茂木敏充外務相
茂木敏充外務相

 茂木敏充外相は9日、東南アジアや太平洋島嶼(とうしょ)国など25カ国に対し、新型コロナウイルスワクチンの保冷設備や運搬用車両を供与するため、4100万ドル(約45億円)の緊急無償資金協力を実施すると発表した。途上国の低温物流網(コールドチェーン)の整備を支援することで、ワクチンが確実に行き渡る体制づくりを目指す。中国が途上国への「ワクチン外交」で存在感を高める中、日本は独自の取り組みで国際社会に貢献する方針だ。

 新型コロナワクチンは低温での保管と運搬が不可欠だが、途上国では機材が不足している。ワクチンを共同購入して途上国に分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」にも、各国の物流網を支援する仕組みはなく、低温物流に強みのある日本が補完する。東南アジアに20億円、南西アジアに15億円、太平洋島嶼国に10億円をそれぞれ拠出する。

 茂木氏は記者会見で「ワクチンを一人一人に届ける支援を、かつてないスピードで実施したい」と強調。「45億円の支援はその第一歩だ」とも述べ、今後のさらなる支援もにじませた。

 中国はアジアを中心とした途上国に対し、自国のワクチンを積極的に提供する。ただ、外交的な影響力を強めるための手段としての思惑も透け、警戒を呼んでいる。茂木氏は記者会見で「(ワクチンを)外交手段のために使うことは国際的に行うべきではない」と牽制(けんせい)した。

 現時点でコロナワクチンを開発していない日本は、コバックスに計2億ドル(約218憶円)の拠出を表明したほか、途上各国への医療機材の供与や保健システム強化などを実施してきた。今回の低温物流網の整備を含め、日本式の「きめ細かな支援」(茂木氏)で中国との差別化を図る。(石鍋圭)

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