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「日程闘争より中身」野党手応え 予算案衆院通過

令和3年度予算案が賛成多数で可決された衆院予算委員会=2日午後、衆院第1委員室(春名中撮影)
令和3年度予算案が賛成多数で可決された衆院予算委員会=2日午後、衆院第1委員室(春名中撮影)

 野党は「日程闘争よりも中身」(立憲民主党の安住淳国対委員長)との方針で令和3年度予算案の衆院審議に臨み、スキャンダルが次々と菅義偉(すが・よしひで)政権を直撃する中でも審議は進んだ。追及材料に事欠かなかったことに加え、新型コロナウイルス禍で審議拒否すれば世論の批判を浴びるためだ。3日に始まる参院審議では政府の新型コロナワクチン接種計画もメインテーマに据える。

 立民などの野党が審議を拒んだのは2度。首相の長男の正剛(せいごう)氏が関与した総務省幹部の接待問題に関する説明や進行が納得できないとして2月8日の衆院予算委を1時間余り退席し、同月18日は開始が3時間弱遅れた。審議拒否はこの計4時間だけで、常套(じょうとう)手段である閣僚への不信任決議案提出も「どうせ与党に(反対多数で)否決される。審議が半日遅れるだけで意味がない」(立民幹部)と選択肢に入らなかった。

 野党には、平成30年春、審議拒否を続けて「18連休」とひんしゅくを買った苦い記憶が残る。加えて「代わりに実を取るため」(立民国対メンバー)に日程協議に協力的だった側面もある。

 1月以降、与党議員の「夜の銀座」通いや総務省接待といった問題が週刊誌で報道され、野党がそれを追いかけた。2月25日には正剛氏側から接待を受けた山田真貴子内閣広報官(後に辞職)、今月1日は贈収賄事件で在宅起訴された鶏卵業者から接待を受けた農林水産省の枝元真徹事務次官が参考人招致された。特別職や事務次官の招致は異例だが、野党側の要求が通った。

 与党としても新型コロナ禍で予算案を確実に年度内成立させる必要があり、「ウィンウィン」の結果だったともいえる。野党内には「本気で戦う気があるのか」との不満も漏れるが、共産党ベテランは「55年体制の旧社会党が『一日遅らせた』とかやってきたが、今はそれが焦点になると考える人は少なくなっている」と理解を示す。

 参院予算委では正剛氏の招致を求めるなど追及を続行する。さらに安住氏は2日の党会合でワクチン接種を論戦テーマに挙げ、「遅れに遅れている政府のチェックをしていく大仕事も待ち受けている」と強調した。(田中一世)

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