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首相、記者会見見送り 国民にコロナ対策呼びかけの機会逃す

緊急事態宣言の6府県解除を表明し記者団の取材に応じる菅義偉首相=26日午後、首相官邸(春名中撮影)
緊急事態宣言の6府県解除を表明し記者団の取材に応じる菅義偉首相=26日午後、首相官邸(春名中撮影)

 政府は26日に新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の6府県での解除を決定したが、菅義偉(すが・よしひで)首相は正式な記者会見を見送った。ただ、官邸で記者団の質問には応じ、「最後まで状況を見極めた上で判断を行った後に、緊急事態宣言の全体についてきちんと会見を行うべきだ」と述べた。

 政府は当初、26日に首都圏に関しても期限の3月7日に解除することを決め、首相が記者会見で「全面解除」の方針を説明する流れを描いていた。だが、24日夜に事態は急変する。新型コロナ対策分科会の尾身茂会長が首都圏の解除方針発表に異を唱えたからだ。

 首都圏の一部地域では病床使用率が十分に下がっておらず、このタイミングで解除方針を発表すれば気のゆるみにつながりかねない。首相は25日夕に関係閣僚と協議し、首都圏に関する判断を先送りした。

 これに伴い記者会見も来週に延期し、26日は官邸で記者団の質問に答える「ぶら下がり」取材に応じた。昨年5月に関西3府県を部分解除した際も安倍晋三首相(当時)がぶら下がりで説明したことを踏襲した。

 記者会見を開くとなれば、首相の長男が勤める放送事業会社「東北新社」から接待を受けた山田真貴子内閣広報官が司会を務める。接待問題に関する質問が飛び出す可能性も考えれば、尾身氏の異論は渡りに船だったかもしれない。

 首相は「山田氏隠し」のために記者会見を延期したとの見方を否定した。政府高官も「事の大きさが違いすぎる。120%ない」と言い切る。

 それが事実だとしても疑問は残る。政府は3月7日の宣言解除に向け、感染防止対策の徹底が不可欠としているからだ。首相が記者会見を見送ったことで、国民に呼びかける機会をみすみす逃したことになる。(杉本康士)

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