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大河「青天を衝け」で誘客狙うもコロナの暗雲 埼玉・深谷市

旧渋沢栄一邸「中の家」のロケセットが再現された大河ドラマ館=15日午前、埼玉県深谷市(内田優作撮影)
旧渋沢栄一邸「中の家」のロケセットが再現された大河ドラマ館=15日午前、埼玉県深谷市(内田優作撮影)

 実業家の渋沢栄一(1840~1931年)を主人公とするNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の放送がスタートした。渋沢の出身地である埼玉県深谷市は「大河効果」で観光客を呼び込もうと準備を進めてきたが、地元の取り組みに影を落としているのが新型コロナウイルスの感染拡大だ。関係者は感染拡大収束後の挽回に期待をかけている。

 14日に放送された「青天を衝け」初回の視聴率は関東地区で20・0%に達し、前作「麒麟がくる」の初回を0・9ポイント上回った。まずまず順調な滑り出しといえるが、深谷市の関係者の表情は一様に暗い。ドラマの放送が始まり注目が高まる時期に合わせて観光PRを図る「スタートダッシュ」を封じられたからだ。

 放送開始に合わせて設ける「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」では16日、ドラマの出演者を招いてセレモニーを開催する予定だったが、感染拡大防止の観点から中止を余儀なくされた。

 「放送が始まる2月は誘客のチャンスだった。セレモニーを開くことができない状況は残念だ」

 小島進市長はこう肩を落とす。

 渋沢の遺品などを展示する渋沢栄一記念館は、渋沢が新一万円札の肖像画に決まった一昨年4月以降に入館者が急増し、月に約1万人が訪れていた。しかし、感染が広がった昨年は月6千人程度に落ち込み、今年1月はわずか1344人だった。現在は運営を予約制とし、館員による展示品解説も取りやめている。

 市は昨年4月、渋沢の業績などを広くPRして地域の魅力発信につなげるために「渋沢栄一政策推進部」を新設した。同部の青木克尚部長は「他の『大河ドラマ館』では、作品が浸透した夏ごろからお客さんが増えると聞いている。本腰を入れるのはそこからだ」と前を向く。大河ドラマ館の展示品をこまめに入れ替えるなどしてリピーターの定着を図るほか、仮想現実(VR)技術を使って展示品をオンラインで鑑賞できる仕組み作りも検討している。

 小島市長は「一気に観光客が訪れて一過性の人気で終わらせるのではなく、少しずつ企画を打ち出し、じわじわと盛り上げていきたい」と強調した。(内田優作)

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