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教職員の懲戒処分増加 埼玉県教委が「研修プログラム」

 埼玉県内で教職員の不祥事が後を絶たない。昨年度の公立校教職員の懲戒処分件数は39件で、平成22年度以降で最も多かった。事態を重くみた県教育委員会は、教職員の不祥事防止に向けた「研修プログラム」を策定し、各校に研修の実施を促している。

 25年度に17件だった公立校の教職員の懲戒処分件数は26年度に28件へと急増し、28年度、30年度、昨年度は30件以上になった。

 今年度は今月5日時点で16件にとどまっているが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って学校が長期休校になっていたという事情もあり、減少傾向に転じたとみる根拠は乏しい。先月21日には、校内の女子トイレに小型カメラを設置したとして建造物侵入容疑で逮捕された市立小教諭ら3人が懲戒免職となった。

 県内のある自治体の教育委員会職員は「会員制交流サイト(SNS)などの新しいツールが生まれたことが不祥事増加の背景にある」と分析する。教育現場が慢性的な人員不足に陥り、教職員がストレスを抱えている状況が遠因になっていると指摘する教育行政関係者も少なくない。

 県教委は平成30年に「不祥事根絶アクションプログラム」を策定し、教職員の倫理観を示すとともに、志望者向けに講座を開くなどの対策を講じたが、成果は出ていないのが実相だ。高田直芳教育長は「まだ『自分には関係ない』という気持ちの教職員がいる」と語る。

 今回の新たな「研修プログラム」の狙いについて、県教委の担当者は「誰もが不祥事を起こし得るということを前提に、不祥事を起こさない強い決意を持ってもらう」と説明する。

 プログラムは約90ページの冊子で、体罰やわいせつ行為につながる「認知のゆがみ」と呼ばれる誤った考え方や、飲酒運転や盗撮といった不祥事を引き起こす可能性のある「依存症」などが紹介されている。体罰、わいせつ行為、個人情報の不適切管理などの分野別の予防法も盛り込んだ。

 県教委はプログラムを活用して教職員への研修を行うよう県立学校と市町村教委に求めた。今後、実際の活用状況や教職員の意識変化についても調査する。(中村智隆)

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