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政府、緊急事態宣言の先行解除見送り 10都府県で継続へ 

緊急事態宣言下、東京駅の出勤の様子=5日午前、東京都千代田区(松井英幸撮影)
緊急事態宣言下、東京駅の出勤の様子=5日午前、東京都千代田区(松井英幸撮影)

 政府は10日、改正新型コロナウイルス特別措置法に基づき10都府県で発令している緊急事態宣言について、12日の一部解除の判断を見送る方針を固めた。経済への影響を考慮し、感染状況が改善している愛知、岐阜、福岡などの先行解除を検討していたが、対策の徹底で感染を封じ込める方針に転換した。今後、感染状況などを慎重に見極めながら解除時期を検討する。

 政府は12日に対策本部を開いて新型コロナ対策の基本的対処方針を改定し、13日施行の改正特措法の内容を反映させる。

 政府は緊急事態宣言前の事業者への営業時間の短縮命令など「蔓延(まんえん)防止等重点措置」を盛り込んだ改正特措法を踏まえ、宣言前に比べ新規感染者数が減少した愛知、岐阜、福岡各県の早期解除を検討。大阪府の吉村洋文知事が一時は政府への解除要請に前向きだったことから、大阪、京都、兵庫の関西3府県も含め最大6府県を対象に12日の先行解除決定を視野に調整を進めてきた。

 だが、病床の使用率が高止まりし、医療提供体制に不安を残すことから、政府関係者によると担当閣僚は先行解除に反対したという。解除直後に蔓延防止措置を適用したとしても「感染抑制の効果はあまり出ないかもしれない」(政府高官)との懸念もあった。

 政権への「逆風」もブレーキをかけた。宣言下の東京・銀座のクラブを深夜に訪れた自民党3議員の離党や、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視ともとれる発言などで内閣支持率の下落傾向が続く。早期に解除した後に再び感染が拡大する可能性も含め「政治リスクが高い」(与党幹部)ことも影響した。

 重症化しやすい高齢者へのワクチン接種開始は4月1日以降で、年度末で人の移動が増える3月は感染収束を左右する「魔の1カ月」(政府関係者)となる。ここで政権が不安定になれば経済の立て直しも難しくなる。菅義偉首相は周囲に「せっかくだから慎重に対応しようと思う」と話しており、まずは感染対策を徹底することを選んだ。

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