PR

ニュース 政治

苦悩した首相 解除拡大へ「最善の判断」模索も断念

緊急事態宣言の1カ月延長で国民にさらなる協力を求める菅義偉首相=2日午後7時44分、首相官邸(春名中撮影)
緊急事態宣言の1カ月延長で国民にさらなる協力を求める菅義偉首相=2日午後7時44分、首相官邸(春名中撮影)

 菅義偉首相は、より多くの地域での緊急事態宣言解除を模索したが、最終的に除外されたのは栃木県のみだった。首相は1月の宣言発令について「迷いに迷い、悩んで悩んで判断した」と語っていたが、今回も苦悩の決断を余儀なくされた。

 「早く決断してくれてよかった」。宣言延長を了承した2日の基本的対処方針等諮問委員会で、出席者からは、こうした早期判断を評価する声が上がった。宣言の期限は7日。その5日前に延長を決定したことで、自治体や事業者は余裕をもって準備ができる。

 とはいえ、首相はギリギリまで感染状況を見極めて判断したい意向だった。政府高官も「もうちょっと様子を見たかった。でも、早く決めろという声が高まった」と語る。

 「緊急事態宣言に基づく対策は、国民の日常生活や生業を大きく制約するものだ」

 首相は2日の記者会見で、こう説明した。さらに「限られた中で感染拡大を阻止する可能性を追求に追求した」とも述べ、宣言の対象地域や期間をできるだけ絞ろうとしたことをうかがわせた。

 だが、先週末時点で、栃木県以外に宣言解除が見込める地域はなかった。対策が「成功」したことを示すには複数地域での解除が望ましい。愛知、岐阜両県では新規感染者数が減少傾向にあり、もう少し時間が経過すれば解除できる可能性があるとの見方もあった。

 このため、宣言延長の決定を今月4日とする案も検討された。この場合、国会日程の都合で対策本部や首相の記者会見は深夜にずれ込む恐れもあったが、首相周辺は「首相は必要なら時間は関係ないという人だ」と語った。日曜日の先月31日には急遽(きゅうきょ)呼び出された担当者が首相公邸に駆け込み感染状況を報告した。

 しかし、焦点となった愛知、岐阜両県でも31日時点の病床使用率は宣言解除の目安となる50%を上回っていた。宣言延長の決定日を今月2日とする方針を最終的に固めたのは前日の1日だった。(市岡豊大、児玉佳子)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ