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飲食店照準、「医療崩壊」回避狙う 埼玉県が時短要請強化 

さいたま市浦和区の埼玉県庁(内田優作撮影)
さいたま市浦和区の埼玉県庁(内田優作撮影)

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の再発令を受け、埼玉県は8日、飲食店などへの営業時間短縮要請の内容を強化するとともに、県民に対しても午後8時以降は不要不急の外出を自粛するよう求めた。事業者の反発を受けながらも、県がこれらの措置に踏み切った背景には、感染状況の急激な悪化が「医療崩壊」を招きかねないという危機感がある。

 県はこれまで、さいたま市大宮区、川口市、越谷市の「酒類を提供する飲食店」「カラオケ店」を対象に、営業時間を午前5時~午後10時の範囲内にするよう求めてきた。

 8日からは内容をより厳しくし、営業時間を午前5時~午後8時、酒類の提供は午前11時~午後7時の範囲内とするよう要請した。12日以降は県内全域の「飲食店」「遊興施設等(バー、カラオケボックスなど)」に拡大する。

 県内の1日当たりの感染者発表数は12月29日以降、200人を超える日が続き、1月5日から8日にかけて4日連続で過去最多を更新した。

 病床の逼迫(ひっぱく)の具合も深刻さを増している。

 県が確保している新型コロナウイルス患者向けの病床数は1267床で、7日時点の使用率は62・4%に達している。昨年12月22日時点の54・2%から約2週間で8・2ポイントも上昇した。

 大野元裕知事は1月7日の記者会見で「拡大のスピードが速すぎて、コントロールが利かない状況になってしまっている」と窮状を明かした。

 昨年12月30日から1月5日までの感染判明者を感染経路別で見ると、「不明」の26・0%と「家庭内」の25・9%が上位に並び、「飲食店、会食」は10・7%にとどまっている。しかし、県保健医療政策課の担当者は「『不明』とした感染例でも会食が理由とみられるケースが一定数あり、実際には『飲食店、会食』の割合はもっと高くなる」と指摘する。

 県は、「3密」になりやすくマスクを外す場面も増えがちな飲食店での会食にターゲットを絞って対策を講じることで、経済へのダメージを最小限に抑えつつ医療体制の立て直しにつなげたい考えだ。

 県保健医療部の幹部は「緊急事態宣言は繰り返せば『またか…』と受け止められ、効力が薄れかねない。今回の発令期間中に感染者数を徹底的に減らすことができるかが勝負になる」と語った。(竹之内秀介)

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